pmnh wildlife portrait archive : insects

タイリククロスジヘビトンボ - a Parachauliodes Dobsonfly - Parachauliodes continentalis

2205np_tairikukurosujihebitombow@suigin7478_w
ここのところ植物方面に専心しているので、昆虫の方は「ちょっとそこへ置いといて」状態だ。勿論、撮っていないわけではないのだが、追っかけているとは言えない。流している感じだろうか。

view photo...

シロクビキリガ - Scarce Conformist - Lithophane consocia

2403le_shirokubikiriga8735-8744_w
時々外の蛍光灯を点けて様子を見ていたが、今年見ていた限りでは年明け以後では一番立派な蛾だった。おお、とうとう出てきたという喜びとともに撮影する。

view photo...

クロテンフユシャク - Inurois membranaria - an Inurois geometer moth

2312le_kurotenfuyushaku@uchi8267_w
葉っぱが落ち、最後の大物、ヒメヤママユあたりが息絶えると、さすがに昆虫もみな動かない態に入るが、有り難いことに、そんな寒い中でも出てくる蛾はある。

view photo...

モンオビヒメヨトウ - Dysmilichia gemella - an Owlet Moth

2309le_monobihimeyotou@uchi3395_w
九月の声を聞くと、もう灯を慕ってくる虫もめっきり少なくなってくる。少し前までは、観察をする僕にカブトだのクワガタだのがブンブン体当たりしてくるのに閉口していたのだが、もう随分さびしい。

view photo...

キンスジコガネ - Mimela holosericea - "Kinsuji Kogane" Scarab Beetle

2307co_kinsujikogane3359_w
川を渡って護岸の鉄梯子を上ったところのコンクリに、きれいなコガネムシが止まっていた。


view photo...

カラカネトンボ - Downy Emerald - Cordulia aenea amurensis

2306od_karakanetombow@sarobetsu0516_w
遠いところへ行くと、鳥や獣も違うくらいだから、虫などは色々違ってはなから面白い。あまりに遠過ぎて、同定の資料がなかったりするのも困るが、北海道くらいだと適度に離れていてよい感じだ。まぁブラキストン線は、昆虫の場合は当てはまらないことも多いようだけど。

view photo...

マツキリガその2 - Japanese Pine Beauty #2 - Panolis japonica

2304le_matsukiriga7600-7604_w
五年前も同じようなことを書いているが、春が来て、じわじわと草木も芽吹いてくると、今までの地味な、秋冬の専門職みたいな蛾に加えて、いかにも個性的な蛾の連中が現れてくる。

view photo...

ニホンセセリモドキ - A Teak Moth -Hyblaea fortissima

2303le_nihonseserimodoki8285_w
そよ風の吹く心地よい晴れの日、内村川から塩田平へ向かう峠道をのぼってゆく。もうじっとしていられないとばかりのテングチョウが一頭、二頭、いや五頭、十頭、追っかけたり、追払ったりしているのをほけっと眺めていたが、足許によわよわと飛んでいる別のものを見つけた。

view photo...

ヒメトラガその2 - Asteropetes noctuina - 'Himetoraga' Noctuid Moth #2

1406le_himetoraga@uchi0002_w
もう14年も前に、一回出したことがある。その時は裏面の写真一枚だった(当時は一エントリ一枚に絞るというストイックな趣向だった)ので、今回表面の写真を何枚か出して補完しようという試み。

view photo...

アカウシアブ - 'Akaushi-abu' Horsefly - Tabanus chrysurus

2207di_akaushiabu5540-5545_w
このところ雨が降ったり止んだりする日が多くて、しっかりとは出かけずに小屋の周りでうろうろ観察することが増えている。まぁ今日もあまり大した奴は出ないな、と、二三日前の曇った日、坂道のところに立っていたら、地面に何やらいることに気付いた。

view photo...

キグチヨトウ - a Noctuid Moth - Phlogophora beatrix

2205le_kiguchiyoto@suigin7730_w
連休が終わり、木々が一斉に葉を出して、きらきらした春は一瞬にして通り過ぎて行ってしまった。と同時に、虫が飛び出す。どれ久しぶりに、と灯火のスイッチを入れた。

view photo...

キカマキリモドキ - A Mantisfly - Eumantispa harmandi

0907np_kikamakirimodoki_kn9733_w
これもだいぶ前の写真から虫干し。いろんなもののキメーラみたいにも見えるが、いかにも Creature!という感じで、見つけると嬉しくなる。

view photo...

テングチョウ - European Beak - Libythea celtis

1202tengucho3436_w
小屋の前に座ってぽけっと外を見ていたら、林の陽射しの中、高いところで、色あせた感じの小さな鱗翅類が二頭、じゃれあうように飛んでいるのを認めた。よく見るとテングチョウ。

view photo...

ギンイチモンジセセリ - Silver-lined Skipper - Leptalina unicolor

2006ginichimonjiseseri01_w
セセリチョウなんてだいたい似たような感じ、とは言うものの、主流派のいわゆるセセリに混ざって、やや存在感に乏しい非主流派もいる。当地で言うとミヤマセセリ、それからこのギンイチモンジセセリあたりがまずは該当する。

view photo...

アメリカタイマイのなかま- Short-lined Kite Swallowtail - Protographium agesilaus

1708le_shortlinedkiteswallowtail9908_w
たまに気分を変えて、南米の蝶。


view photo...

モンキチョウその2 - Eastern Pale Clouded Yellow #2 - Colias erate

2110le_monkicho1722_w
それでも十日くらい前まで、ボロボロのヒョウモンやら、ルリタテハシータテハなんかのピカピカの越冬隊員をちらほら見かけたのだけど、さすがに最低気温が氷点下に迫るようになってくると、もうチョウも全然だ。

view photo...

マツムラナガハナアブ - a Spilomyia Hoverfly - Spilomyia permagna

2109di_matsumuranagahanaabu2137b_w
今の季節、アザミやサラシナショウマが養老院みたいになっていて、陽が当たればボロ切れみたいなヒョウモンが休んでいる。

view photo...

オオムラサキ - Great Purple Emperor - Sasakia charonda

2107le_oomurasaki2391_w
今年はオオムラサキの当たり年で、よく見かける。目の前を影がさっと走って、空を見上げるとオオムラサキがさーっと飛んで行く、というようなことが時々ある。そうでなくとも、エゾエノキの辺を見ていると、楽しそうにすいすい飛んでいることもある。

view photo...

セスジイトトンボ - a Narrow-winged Damselfly - Paracercion hieroglyphicum

2107od_sesujiitotombow6317_w
夏もたけなわ、というか盛りを過ぎ加減で、クワガタカミキリコガネギンヤンマオニヤンマ、その他いろいろでかいのが出ているし、今年はオオムラサキも頻繁に飛んできているのだが、いま出ているものはどうしても掲載しづらい(もっといい写真が明日録れるかも知れないから)ので、小屋の周りにはいないイトトンボにした。

view photo...

アザミケブカミバエ - A Fruit Fly - Tephritis majuscula

2007azamikebukamibae8569_w
また、ちっこい虫の季節がやって来た。花レンズの一部を虫レンズに切り替えて、ちっこい虫を追う。

view photo...

ウラジャノメ - Woodland Brown - Lopinga achine

2106le_urajanome1088_w
毎年梅雨の頃になると少しだけ出てくる、秘密の友だちみたいなジャノメ。何せ小屋の周りでしか見たことがない。

view photo...

フキハマダラミバエ - a fruit fly - Acidia japonia

2006fukihamadaramibae6429_w
フキハマダラミバエというだけあって、フキの葉の上にいた。すてきなルックス。


view photo...

ヒメギフチョウ - a Luehdorfia swallowtail - Luehdorfia puziloi

2104himegifu0244_w
もう少し標高の高いところには出ることは知っているし、昔はもっと下の方にもいたと言う話も聞いた。と言うか、植物学者のFさんが、数年前、近くて見た。と断言していたので、多分いるのだろうと思いつつ、なかなか見ることができず。

view photo...

キトンボ - 'Kitombo' Meadowhawk - Sympetrum croceolum

2009kitombow8046_w
アカネだアカトンボだと言うとやっぱりアキアカネが多いし、ナツアカネとかノシメトンボ、コノシメトンボ、マユタテアカネあたりがそれに続くのだけれど、秋が深まるにつれて、時々このキトンボを見る。

view photo...

シータテハ - Comma - Polygonia c-album

2010c-tateha2798_w
十日ほど前にピカピカのアサギマダラを見たり、今日、ルリタテハが飛んで行くのを見たりすることはあるけれど、蝶の季節はもうほとんど終わっている。

view photo...

クスベニカミキリ - 'Kusubeni Kamikiri' Longhorn Beetle - Pyrestes nipponicus

2008kusubenikamikiri8907_w
ちょうどひと月くらい前、すなわち八月の末頃、うちの裏手の薮をごそごそこいでいたら、葉の上にいた、何というかこう、少なからず不気味な虫。

view photo...

アカボシゴマダラタイプ亜種 - Red Ring Skirt - Hestina assimilis assimilis

2008akaboshigomadara7971_w
昼食後、外を眺めながらお茶を飲んでいたら、マダラみたいのが飛んでいた。時々姿を顕すアサギマダラかな?と思ったがどうも様子が違う。あっこれは、と気付いたがやはり最近話題のアカボシゴマダラなのだった。

view photo...

ミドリシジミ - 'Midori Shijimi' Hairstreak - Neozephyrus japonicus

2008midorishijimi7201_w
熱帯雨林ではないので、でかい蝶、中くらいの蝶には目配りが利くが、意外とシジミが盲点のような気が最近してきた。今でも初見の種類に時々でくわす。

view photo...

ヨモギシロテンヨコバイ - A Sharpshooter - Mileewa dorsimaculata

2007yomogishirotenyokobai1640_w
暗くて雨ばっかりだし、上がっていてもいつ降り出すか分からないような塩梅なので、着替えて出かけると言っても、領土視察とか称して、ほんの小屋の周りをちょろちょろと歩くだけだ。運動不足も甚だしい。

view photo...

スキバジンガサハムシ - a Tortoise Beetle - Aspidomorpha transparipennis

2006sukibajingasahamushi8570_w
雨の合間の日、歩いていると葉っぱがキラリと光った。小さい光だけれど、尋常ではない光でもある。しゃがんで探すと、ジンガサハムシが何匹もいるのだった。


view photo...

ホソミオツネントンボ - a Damselfly - Indolestes peregrinus

2006hosomiotsunentombow2711_w
昔、トンボのメガネは青いお空を飛んだから青いとか歌を習った。歌そのものは嫌いではなかったけれど、馬鹿な歌詞だなそんなことあるか、とか思っていたような記憶がある。とまれ、原因はともかく、確かに青いメガネをかけているのは時々いる。

view photo...

クロフヒゲナガゾウムシ - A Fungus Weevil - Tropideres roelofsi

2006kurofuhigenagazomushi1766_w
久しぶりにギンイチモンジセセリを見て、次にたくさんモンギンスジヒメハマキを見て、サンコウチョウの声も遠く聞いて、今日は豊作だ〜、と喜んでいると、目の先、枯れ茎みたいなののてっぺんで、冷ややかに僕を見るイカしたゾウムシがいた。

view photo...

ナワコガシラウンカ - an Achilid Planthopper - Rhotala nawae

2004nawakogashiraunka6955_w
四月の連休前、窓に張り付いていた。初見。


view photo...

アラメタテハのなかま - Oberthür's Pathfinder - Catuna oberthueri

0708catunaoberthueri005_w
ガボンでは、撮れた奴、撮れなかった奴、いろいろな蝶を見たが、これは中でもいちばん心惹かれた蝶。

view photo...

ニッコウシャチホコ - Schachia circumscripta - a Prominent Moth

1906nikkoshachihoko9007_w
まだ寒いとは言えだんだん水もぬるんで、も鳴きだし(例年よりだいぶ早い)、数はまだ少ないとは言え虫も飛びだしたから、ウォームアップをかねて去年の夏のシャチホコガ。

view photo...

フサヤガ - Eutelia geyeri - an Euteliid Moth

0807fusayaga01_w
東京で10年以上前に撮ったものの蔵出し。だいたいのものは歓迎だし、入り口に野生生物保護区の看板も掲示してあるが、仕事から帰って来た時に玄関にこれが張り付いていた時はちょっとおどろいた。

view photo...

クジャクチョウ - Peacock - Nymphalis io

1408kujakucho4111_w
クリスマス記念、クリスマスっぽい色のクジャクチョウ。赤、というかクリムソン色の地色がほんとうにきれい。

view photo...

ホシホウジャク - Burnt-spot Hummingbird Hawkmoth - Macroglossum pyrrhosticta

1909hoshihoujaku5372_w
秋に見ることが多いが、だいたい目にする場所は決まっている。

view photo...

オビヒメヨコバイのなかま - a Leafhopper - Naratettix cf. zonatus

1909obihimeyokobai_kn0925_w
大々的に虫を呼ぶというつもりはなく、その時々で何が出ているのかチェックするために外の蛍光灯をつけておくことがある。この日はもう九月だと言うのに、ずいぶんヨコバイが出る日だった。

view photo...

コウモリガ - a Ghost Moth - Endoclita excrescens

1909koumoriga3966_w
起きだして、外で飯を食う支度をしていてふとみると、網戸に大きめの蛾がつかまっていた。容貌がすごく不気味。手足がそれぞれに毛むくじゃらで太い。ああこれはコウモリガじゃないか?と思ったらビンゴだった。

view photo...

ヒメシロチョウ - Northeast-Asian Wood White - Leptidea amurensis

1908himeshirocho7330_w
八月の末、いつものようにため池の方に行って、ワレモコウは咲いたかなとか、サンショウクイは全員参加の渡り演習してるかなとか観察していたら、くたびれたヒョウモンやらピカピカのミヤマカラスアゲハだのに交じって、よわよわと飛ぶ白い蝶が目に入った。

view photo...

リンネセイボウ - Chrysis ignita - 'Rinne Seibo' Cuckoo Wasp

1907rinneseibo_kn4451_w
毎年五月ごろになると、外で飯を食っている時に時たまセイボウが来る。テーブルの横だったり手すりだったりするのだが、あ、セイボウ。とカメラを出している間に去るので毎度もどかしい思いをしていた。

view photo...

ゲンジボタル - 'Genji' Firefly - Luciola cruciata

1707genjibotaru4435_w
小屋はそもそも河岸段丘の二段目に建っており、附近には泉や細流があるので、ホタルの棲息条件は辛うじて満たしている。

view photo...

エゾミドリシジミ - 'Ezo Shijimi' Hairstreak - Favonius jezoensis

1907ezomidorishijimi1970_w
もう少し山の上の方に行くと時々見るけれど、小屋の周囲では珍客に属する。とは言っても、きっと細々と生きていて、あまり遭遇する機会がないのだと思う。
ここでは初めて見た。

view photo...

ハッカハムシ - 'Hakka Hamushi' Leaf Beetle - Chrysolina exanthematica

1907hakkahamushi9615_w
ハムシは目に触れやすくてキラキラしたのも多い、親しい虫だけれど、小物だけにどうしても写真を撮ってサイトに出すとかになると、優先順位が下がりがちだ。

view photo...

カツオゾウムシ - Lixus impressiventris - 'Katsuo Zomushi' Weevil

1906katsuozomushi2830_w
梅雨の合間の晴れの日、何か変なもんは出ないかな、といつもの道をうろうろ歩いていたら、ちょっといかしたゾウムシがいた。

view photo...

シロジュウシホシテントウ - Cream-spotted Lady Beetle - Calvia quatuordecimguttata

1405shiro14hoshitt122_w
ここ何年か(もっぱら不注意により)見ていないけど、五月ごろ、横手の柳の木に集結して壮大な合コンを開催しているテントウムシ。

view photo...

シロスジナガハナアブ - a Hover Fly - Milesia undulata

1507shirosujinagahnab25_w
最初は熊本の里山みたいなところで初めて見た。羽音を立ててきて、一瞬、わ、ハチ?と思ったが、よく見るとハナアブで、くらい林床の近くを低速で隠密行動をしていた。

view photo...

アカスジカメムシのなかま - Italian striped bug - Graphosoma italicum

1008graphosomaitalicum104_w
だいたいひと目見たら忘れない、すばらしい柄のカメムシ。鳥だって忘れないだろう。


view photo...

トラフツバメエダシャク - Tristrophis veneris - A Geometrid Moth

1407torafutsubameedshk01_w
晴れが続いて、間違った陽気の日が混じったので、とうとう虫が出てきた。シジュウカラとかは嬉しいのだろうな、とか考えつつ、蛾の写真。これは夏になると控え目に出てくる、ちょっと器量のよい蛾。シャクガなので鱗粉はちょっとチープだけど、紋様がくっきりはっきりしていて、すらっとした感じ。

view photo...

ミヤマカラスシジミ - A Hairstreak - Satyrium mera

小屋のまわりでは盛夏のころに発生するけれど、そんなに多いわけではない。一回二回見て終わり、という年が多い。地味に、細々と遺伝子をつないでいる。

view photo...

クビグロクチバ - A Blackneck - Lygephila maxima

1507kubigurokuchiba5557_w
蛾にも派手な奴、没個性の奴、いろいろいるけれども、こいつは少し修道院っぽいというか、少し独特の雰囲気がある。

view photo...

ルリボシヤンマとオオルリボシヤンマ - 2 x Mosaic Darners - Aeshna juncea + A. crenata

1709ruriboshiyammar2626_w
我が家で実効支配している裏の池は、夏の間タカネトンボあたりが占拠しているが、秋が深まってくると突如ヤンマのバトルフィールドになる。

view photo...

シンジュサン - Ailanthus Silkmoth - Samia cynthia walkeri

1807shinjusan3919_w
起きて外に出ると、待っていたかのように網戸に止まっていた。衝撃的にでかい。


view photo...

オオウスベニトガリメイガ - a Pyralid Moth - Endotricha icelusalis

1607oousubenitogarimg6021_w
ちょっと前の蛾の画像ファイルから。ちゃちというと失礼ながら、なんかちょっとヨレヨレしてバランスの悪い蛾だが、意外と顔はこわい。

view photo...

マツキリガ - Japanese Pine Beauty - Panolis japonica

1805matsukiriga1139_w
あっという間に春が来て、鳥が来て、花が咲いて、とうとう大きな蛾も出だした。心中ちょっと待て、ちょっと待て、と嘆いても、焦っても、置いていかれるばかり。

view photo...

マツヘリカメムシ - Western conifer seed bug - Leptoglossus occidentalis

1804matsuherikmms3434_w
ガビチョウもとうとう定着か、と考えながら小屋の窓を見ると、なんだか大物っぽいカメムシがのそのそ歩いている。季節の外れに、大きめのサシガメなんかが出てくることもあるから、今年もそういう季節になったか、とカメラを手に外に出ると、見たことのないお洒落なカメムシなのだった。

view photo...

オオヨコバイ - A Leafhopper - Cicadella viridis

1507ooykbi9777_w
確かにヨコバイとしては小さい方ではないが、虫としては特に大きい方でもない。小屋の近辺では普通種。viridis だし緑色だが、水色のもいる。♀らしい。

view photo...

イシダシャチホコ - a Prominent Moth - Peridea graeseri

1608ishidashchk7794_w
小屋の辺では夏に出てくる。ありそうで、案外ない、ちょっとお洒落な、というか、趣味の良い紋様の中くらいの蛾だ。出てくると少しうれしい。

view photo...

アカビロウドコガネ - Asiatic Garden Beetle - Maladera castanea

1708akabiroudokgn0170+_w
子供の頃からのつきあい。このちょっと安っぽい「アカ」よりも、しっとりした「クロ」の方が昔は多かった気がするが、最近は黒い方(何種類かに分かれているらしい)をあまり見ていない。


view photo...

クロテングスケバ - a Dictyopharid Planthopper - Saigona ishidae

1706kurotengusukeba6502_w
ひとつの場所で定点観測のようなことをしていると、どうしても気持ちが(かつて見て、そろそろ見られるはずのものの)確認に向いてしまうが、それでも時々、新しい発見がある。

view photo...

モジツノゼミ - a Treehopper - Tsunozemia paradoxa

1706mojitnzm6866_w
小屋の下を流れている川もご他聞に漏れずびっしりと護岸工事が施されていて、沢身に降りるのは面倒なのだが、それでも何ヶ所か徒渉ポイントと僕が呼んでいる地点があって、向こう岸との行き来に使っている。

view photo...

フタホシコヤガ - A Noctuid Moth - Micardia pulchra

1706futaboshikoyaga4427a_w
クロツグミの営巣が一段落し、営巣を邪魔する心配がなくなったので、富士山の山開きみたいに、夜の蛾の観察を解禁した。というわけで色々あたらしい機材や技術を試す。


view photo...

クロスジギンヤンマ - Blue-spotted Emperor - Anax nigrofasciatus

1706kurosujiginyamma8107_w
子どもの頃のあこがれ、ギンヤンマ。いろいろ待ったけど、やっと撮影できた。


view photo...

マルクビツチハンミョウ - an oil beetle - Meloe corvinus

1704mktsuchihanmyo3992_w
毎年この季節になるとフデリンドウが出てくる場所があるので巡回すると、這いつくばった視線の先の枝を、傲慢というか、弱気というか、ともかくこの無様な甲虫が尻を引きずりながらのろのろと歩いているのに気づいた。

view photo...

イトトンボのなかま - Blue-ringed Dancer - Argia sedula

0808arroyobluet_kn25_w
アメリカの辺境まで来ても、トンボはトンボだし、イトトンボはイトトンボの姿をしている。しかし一方で色彩は見たことがない鮮やかな色だった。がっかりとうれしいで一勝一敗みたいな。


view photo...

ヒメモクメヨトウ - Purple Cloud - Actinotia polyodon

1608himemokumeyoto01_w
数は多くないけれど、夏になると時々出てくる中くらいの蛾で、ざっくり言えば柄がちょっと独特できれい。


view photo...

ナンベイルリジャノメのなかま - a Ringlet - Pareuptychia ocirrhoe

0408pareuptychiaocirrhoe4_w
南米のスリナムに行ったのは 2004年だから、もう一回り以上昔になる。あまり前のことで、だいぶ記憶がかすれてきた。


view photo...

ハガタベニコケガ- a Footman Moth - Barsine aberrans

1607hagatabenikkg1236b_w
コケガは都会にも近縁種がいて、その近縁種が東南アジアにもいたりして、わりと身近で美しい小品、といった趣がある蛾だ。


view photo...

ハタケヤマヒゲボソムシヒキ - a Robber Fly - Grypoctonus hatakeyamae

1511hatakeyamahgmshk26_w
晩秋に小屋の近辺に出てくる、ちょっとインパクトのあるムシヒキ。昨年の11月の日記に「ただ、見たことのない、毛深くて大きなムシヒキアブが出た。双翅類はなんだか分けの分からないときに変なものが出ることがあるようだ」とある。

view photo...

シロスジキノコヨトウ - Stenoloba jankowskii - a Noctuid Moth (a Beauty)

1607shirosujikinokoyoto6_w
あまり人聞きが良くないから大声では言わないが、今の僕の山の夏の夜の愉しみは、何と言っても蛾の鱗粉観察だ。


view photo...

アオカナブン - "Ao Kanabun" Flower Chafer - Rhomborrhina unicolor

1607aoknbn3382_w
夏の暑い時、秋の登山に備えたトレーニングに疲れて石に腰掛けると、横にこれが並んで座っていて、僕よりだいぶくたびれていた。


view photo...

ヤマヤブキリ - a Katydid - Tettigonia yama

1607yabukiri6155_w
夜、明かりを灯して蛾の鱗粉模様を撮影していると、足下にキリギリスが来てじっとしていた。カメラを構えても動ぜず、撮るならば撮れ、という風情なので、縦から、横から、いろいろ撮影した。作品としてはどうもしっくり来ないけれども(笑)、標本写真のようにいろいろ並べてみた。

view photo...

クロホウジャク - a Hummingbird Hawkmoth - Macroglossum saga

1606kurohojaku106_w
ホウジャクというのは蜂雀でスズメガの仲間だ。この辺でも、水辺の花が集まったところなどに現れて、ブンブンと蜜を吸っているところを見かける。


view photo...

イボタガその2 - Japanese Owl Moth #2 - Brahmaea japonica

1605ibotaga4959_w
というわけで、アイドルであるイボタガの二回目、ちょっとだけ引いてみました篇。前回書いた通り「他の追随を全く許さない、孤高のグラフィック。」

view photo...

イボタガその1 - Japanese Owl Moth #1 - Brahmaea japonica

1605ibotaga4966_w
他の追随を全く許さない、孤高のグラフィック。日本でも台湾でも、この蛾はまぁある種の僕のアイドルであったから、春になると小屋にもイボタガがやって来ることが判ったときは、ずいぶんと嬉しかった。もちろん、いまでも嬉しい。

view photo...

スギタニキリガ - Perigrapha hoenei - a Noctuid moth

1604sugitanikiriga01_w
まだまだだけれど、ぽつ、ぽつ、と中型の蛾が出てきた。これでエゾヨツメやイボタガが出てくれば、いよいよ虫のシーズンも始まり。

view photo...

アカハナカミキリ - A Flower Longhorn - Corymbia succedanea

1508akahanakmkr05_w
山に行くと、花にもいるし、家の中にも来るし、いちばん近しいカミキリムシのひとつ。Aredolpona succedaneaとも。


view photo...

ツガカレハ - A Lappet Moth - Dendrolimus superans

1408tsugakrh01_w
巨大とは言えないが、大きめ。決して派手な蛾ではないのだけど、色といい、質感といい、重厚で実直そうな佇まいだ。重鎮、という描写が似合う。

view photo...

ヨツスジヒメシンクイ - a Tortricid Moth - Grapholita delineana

1408yotsusujihmshnkui01_w
客人をつれて山の高原を案内していた時、ふと目を落とすと、へんなのがいたのだった。

view photo...

オオツノトンボ - an Owlfly - Protidricerus japonicus

1507ootsunotmbw25_w
だいぶ前に東南アジアに住んでいる西洋人から、トンボなのにヘンな触角がついている不気味な昆虫を見つけた!と相談されたことがある。そうそうそれは Owlfly だよ、と返事をしたものの、まだその頃はきちんと観察できたことはなかった。

view photo...

ハンミョウ - Japanese Tiger Beetle - Cicindela japonica

0605hanmyo015_w
10年前に高知の山の中で撮ったハンミョウ。もう10年か。早いな。


view photo...

オオアオイトトンボ - A Spreadwing - Lestes temporalis

1510ooaoitotombow01_w
小屋周辺で現時点までに生息が確認されている四種類のイトトンボのうち、一番大きくて、二番目に多くて、二番目にゴージャスなイトトンボ。

view photo...

クシヒゲシマメイガ - a snout moth - Sybrida approximans

1408kushihigeshimameiga01_w
ビジュアルという点で言えば昆虫では蛾ほど面白いものはないが、この蛾もなかなかにすごい。


view photo...

ラミーカミキリ- Blue-tinted Longhorn Woodborer - Paraglenea fortunei

1505lamykmkr25_w
甑島に渡る前、船が出るまでまだ時間があるので、朝、九州本島側の内陸で、ごそごそと低地を這い回っていたのである。


view photo...

コアオハナムグリ - a Chafer - Gametis jucunda

1509koaohmgr25_w
ほかの甲虫が次々店じまいしていくなか、敢然と大発生し、アザミに、野菊に、喰らいついていたコアオハナムグリ。名の通り花の奥へ、奥へと潜り込んで行くが、その過程で逆立ちするのも厭わない。

view photo...

シオカラトンボ - Common Skimmer - Orthetrum albistylum speciosum

1507shiokaratombow25_w
東京の家の玄関の先に常駐していたシオカラトンボ。ちゃんと♀をつかまえてつがっていたから、また次の代も出てくるだろう。

view photo...

オニヤンマ - Golden-ringed Dragonfly - Anotogaster sieboldii

1508oniyamma01_w
梅雨が明けて八月になると、オニヤンマが出てくる。今年はアブがあまり出なかったが、アブの出る年は不埒なアブを一斉検挙する勢いが痛快だ。

view photo...

ウンモンテントウ - A Giant Lady Beetle - Anatis halonis

1505unmontt27_w
東京などの平地では見ない、ちょっと小洒落た紋様のテントウムシ。雲紋というよりは、日蝕の紋様に見える。

view photo...

ホオジロキジラミ - a Jumping Plant Lice (Psyllid) - Cacopsilla albigena

1507hoojirokjrm25_w
小屋の仕事部屋で細々と作業を続ける深夜、今の季節は何が出てくるかわからない愉しみがあるので、時々、あい間あい間に窓を開けて、外の様子をうかがう。

view photo...

イチモンジチョウ - White Admiral - Limenitis camilla

1506ichimonjicho25_w
イチモンジチョウの、裏面の赤い紋様が好き。


view photo...

チャイロスズメバチ - Brown Hornet - Vespa dybowskii

1505chairoszmbc25_w
小屋の外壁、軒下はスズメバチやアシナガバチが大好きで、昨年は軒下だけでコガタキイロスズメメバチの大きな巣がひとつ、アシナガバチの小さな巣が七つもぶらさがった。

view photo...

モンキアゲハ - Red Helen - Papilio helenus

1505monkiagh25_w
南日本に来ると、蝶の種類が違っていてたのしい。


view photo...

タカネトンボ - A Striped Emerald - Somatochlora uchidai

1308takanetombow25_w
小屋では常連、というよりほとんど見かけないトンボだ。外でぼけっとしていたらふらっと来たので、ちょっと指に止まってもらうと目玉がうつくしい。なだめたりすかしたり語りかけたりして、しばらく撮影に付き合ってもらった。

view photo...

キンセスジウグイスコガネ - Glorious Scarab - Chrysina gloriosa

0808gloriousscarab25_w
降参しました!と言わんばかりな、英語の「栄光のコガネ」「華麗なコガネ」「まばゆいばかりに美しいコガネ」に比べると、和名の事務的なこと。まぁ、日本にいない生き物だから致し方ない。アリゾナではその辺の山の中をごそごそと歩き回っていた。

view photo...

キオビツヤハナバチ - A Small Carpenter Bee - Ceratina flavipes

0806kiobitsuyahnbc25_w
久しぶりにハナバチ、アジサイの花の上で。季節感はまるでないが、まぁ今はなかなか虫の見られない季節なのでやむなしとする。

view photo...

ミヤマクワガタ - 'Miyama' Stag Beetle - Lucanus maculifemoratus

1407miyamakwgt121_w
ガメラ対ギロンとか、昔の怪獣映画を思い出す。そう言えば、昔の怪獣は自然の生き物にモチーフを得たものが多かった。今でもそうなのかも知れないが、よくわからない。

view photo...

オオゾウムシ - Japanese Giant Weevil - Sipalinus gigas

1408oozms01_w
ゾウムシにはきびきびしたのは少なくて、鈍重なのが多いが、これはなかでもその王様。カニのような、松の枝のような手足の質感に風格があってすばらしい。

view photo...

ハガタエグリシャチホコ - a Prominent - Hagapteryx admirabilis

1408hagataegurischk02_w
赤くてもう何が何だかわからないルックスもすごいが、名前も十分すごい。



view photo...

アカアシカスミカメ - A Plant Bug - Onomaus lautus

1408akaashiksmkm25_w
ぱっと見、カメムシというよりアリンコみたいに目に映る地味な奴だが、よく見ると光沢や透かし紋様があってそれなりに立派だ。


view photo...

マルアワフキ - A Spittlebug - Lepyronia coleopterata

1408maruawfk25_w
虫の世界にも品格や風格があるとしたら、アワフキなんかにはずいぶん立派な奴がいる。小さいけれど。やたら物事に動じない風なのもよい。


view photo...

オオマエグロメバエ - a Thick-headed Fly - Physocephala obscura

1410oomaeguromebae25_w
先月の旅日記のところでちょっと書いたところの、わづかに残っている野菊にしがみついていたかっこいいメバエ。


view photo...

キンイロアブ - A Horse Fly - Tabanus sapporoensis

1408kiniroabu25_w
山小屋近辺では、夏、とりわけ七月にアブが出てくるが、八月になるとヤンマに食べられたりして一気に減ってくる。何種類かいるが、一番キラキラして器量のよいのがこいつ。ブロンドの体毛に緑の瞳がすばらしい。

view photo...

シダクロスズメバチ - a Hornet - Vespula shidai

1311vespa26_w
秋が深まってきて、懐かしい日向で林檎などを剝いて食べていると、これがふいとやってきて、林檎の皮につく。もう冬も近いし、お互い余計なことをする気もないから、奴は林檎の皮をかじり、僕はぼっとそれを見ている。風が吹いて、そうこうしているうちにまた秋が深まっていく気がする。

view photo...

ホシミスジ - A Sailer - Neptis pryeri

1407hoshimsj25_w
蝶が軒並みふるわない今年の夏にあって、ひとり気を吐いたホシミスジ。とは言っても、写真の印象とはきっとちょっと違って、あまり目立たず、ひょうひょうと樹間をあそぶ小型の蝶だ。

view photo...

ルリボシカミキリ - A Long-horn Beetle - Rosalia batesi

1408ruriboshikmkr01_w
皇帝オオムラサキの欠席が濃厚な今年の夏、代役はこのカミキリということになるだろうか。


view photo...

コムラサキ - Freyer's Purple Emperor - Apatura metis

1407komurasaki01_w
梅雨明けが遅かったせいか、オオムラサキがなかなか出てこない。夏の王様、というか皇帝の出現を祈りつつ、今回はもう一つの皇帝とする。


view photo...

カブトムシ - Japanese Rhinoceros Beetle - Trypoxylus dichotomus

0907kabutoms25_w
よい子の大好きなかぶと虫。


view photo...

アカスジキンカメムシ - A Shield-backed Bug - Poecilocoris lewisi

1406kinkame876_w
キンカメムシはどれもルックスがすばらしいが、これも日本では三本の指に入るくらいの素敵な外見のカメムシ。図鑑を見ると「歩く宝石」とまで書いてある。


view photo...

ヨツボシトンボ - Four-spotted Skimmer - Libellula quadrimaculata asahinai

0405ybtombow04_w
昔の写真より、水際の千手観音。


view photo...

スジボソヤマキチョウ - Lesser Brimstone - Gonepteryx mahaguru aspasia

1404sgyamakicho25_w
まだ夜は氷点下だし、花もほとんど開かず、春とは言っても甚だ心許ない。それでも枯葉だらけの林に目を凝らすと、雑巾のような蝶がひらひら、ひらひら、と飛んでいるのに気づく。

view photo...

クマバチ - Japanese Carpenter Bee - Xylocopa appendiculata

1204kumabachi26_w
春になって、山の明るい斜面でクマバチがホバリングしているのを見るのはたのしい。そのとき背中の木の高いところでメジロが懸命に囀っていたら、かなり幸せ。

view photo...

アヤトガリバ - Buff Arches - Habrosyne pyritoides derasoides

1206ayatogariba01_w
2012年6月。このときはたくさん蛾をみたが、その中で異彩を放っていた一頭。


view photo...

オオヒラタシデムシ - A Carrion Beetle - Eusilpha japonica

0807oohiratasdms112_w
久しぶりに甲虫。できるだけシックにまとめてみたけれど、実物はどこか図々しいというか、不気味さを漂わせた虫だ。下を見ながら歩いていると、よく足下で交尾していたりする。

view photo...

ナナフシのなかま - an Unidentified Stick Insect

0908leafinsect25_w
蛾はひとやすみ、新年は趣向を変えてナナフシから。


view photo...

ウスイロギンモンシャチホコ - a Prominent - Spatalia doerriesi

1306usuiroginmonshchhk01_w
もう季節的に刮目するような虫はなかなか出ないので、蔵出しシリーズその一、今年の梅雨時に見たシャチホコガ。


view photo...

オオトビサシガメ - An Assassin Bug - Isyndus obscurus

1311herikmms26_w
同じ節足動物とは言え、近寄ってみるとムシというよりはなんだか毛ガニみたいなサシガメだった。越冬場所を物色中の雄のようだが、少し他の虫とは違う威厳のようなものがある。


view photo...

セダカコガシラアブのなかま - A Small-headed Fly - Philopota sp.

1204diptera25_w
響灘に浮かぶ小島の、人も余り通わないような山のはずれ、林が途切れて陽射しが当たっている静かな一角で、花の周りに集っていた一群の「せむし」状双翅類。


view photo...

ヒメヤママユ - A Silkworm Moth - Saturnia jonasii

1309himeymmy25_w
同工異曲ではあるが、季節のものなので、もう一つ行ってしまえ。



view photo...

クスサンその2 - Japanese Giant Silkworm #2 - Caligula japonica

1309kususan25_w
同じ種ばかりより、できれば新種がよいので今回はヒメヤママユ、と決めていたのだが、変心して二度目のクスサンにした。ローマ皇帝の名前を戴くだけあって、この季節の山では王様の風格がある。

view photo...

チャマダラエダシャク - a Geometrid Moth - Amblychia insueta

1309chmadaraedshk25_w
八ヶ岳(というか日本の山)で蛾の番付を作るなら、イボタガは見たことないから休場中として(笑)、横綱がヤママユ、スズメガは大関、関脇にシタバガとトモエくらいかな、とか前にも書いたことがあるが、名門シャクガ部屋にも大物がいた。

view photo...

アブラゼミ - Large Brown Cicada - Graptopsaltria nigrofuscata

1308aburazemi25_w
今年はアブラゼミが少なかった。東京も一頃はミンミンゼミが減り、ニイニイゼミがほとんど絶滅して、終わりに出てくるツクツクボウシを抜かしたらアブラゼミの天下だったような時期もあったが、色々と変動があるようだ。そもそも昼間鳴かなくなったし。

view photo...

エゾゼミその2 - Tibicen japonicus - A Tibicen Cicada #2

1308ezozemi01_w
ふと見るとぶっといエゾゼミがのそっとそこに居た。大物らしく、撮影しても動じない姿が頼もしい。(前回は羽化の写真群



view photo...

メスグロヒョウモン - A 'Damora' Fritillary - Damora sagana

1307mesugurohyomon25_w
なんだかわからないがこのヒョウモンは、ひじ掛けに獅子の彫刻のついた趣味の悪い椅子が大好き。だからついでに僕も玉座に腰掛けてヒョウモンをはべらす。


view photo...

ヒメシジミ - Silver-studded Blue - Plebejus argus

1306himeszm25_w
ジメジメの草原に小さい連中が集っていた。



view photo...

エゾスズメその2 - "ezo suzume" Hawk Moth #2 - Phyllosphingia dissimilis

1306ezosuzume25_w
前回に続いてエゾスズメ。というか、今回また趣向の違った写真が撮れたので、ついでに掲載するもの。あわせてご覧下さい。


view photo...

エゾスズメ - "ezo suzume" Hawk Moth - Phyllosphingia dissimilis

1305ezoszm25_w
クスサンに別れを告げてから半年余。さぁ、そういうわけで、蛾の季節の開幕。スポットライトの当たりづらいもの、という気はないでもないのだが、どうしてもフォトジェニックな大物から撮影してしまう。


view photo...

ヨコヅナサシガメ - Agriosphodrus dohrni - An Assassin Bug

1305yokozunassgm25_w
久しぶりに裏の公園、川沿いの桜並木をチェックすると、ずいぶんたくさんのヨコヅナサシガメが発生していた。連休中で人も多い。通報されて殺虫剤でも撒かれると困るので、人通りを見ながらさりげなくさりげなく撮影する(こういうくだらないことはうんざり)。

view photo...

アカネシロチョウ - Red-base Jezebel - Delias pasithoe curasena

0803deliaspastithoe106_w
ムシの本格シーズンを前に、地道にきれいどころを一枚。東南アジア各地で普通種だけど、出会えば結構うれしい華やかな蝶だ。アカネというのは茜かと思っていたが、やはり赤根なのだろうか?


view photo...

シュモクバエのなかま - A Stalk-eyed Fly

0708shumokubae002_w
ガボンにいたシュモクバエのなかま。宇宙から侵略にやってきたような顔をしているが、このマッチ棒のような、線香花火の玉のようなものが確かに複眼だ。


view photo...

キンカメムシのなかま - A Shield-backed Bug - Lamprocoris lateralis

1007lamprocorislateralis004_w
台湾の山のなかにいた、すばらしくゴージャスなキンカメムシ。インナーイヤー型ヘッドフォンのシリコンチップが好物(嘘)。


view photo...

ツバメシジミ - Short-tailed Blue - Cupido argiades

0805tsubamesjm122_w
郊外や里の原っぱなどにいる普通種。ヤマトシジミよりちょっとあかぬけていて、アルミっぽい印象のあるシジミだ。ちょっと暇な時、遊んでもらうのによい。


view photo...

セナガアナバチ - A Cockroach Wasp - Ampulex dissector

0806senagaanabc26_w
ナショナルジオグラフィックのニュースを読んでいたら、エメラルドゴキブリバチの幼虫が自分で抗菌物質を生成して宿主のゴキブリを消毒しているという話が出ていた。写真を見ると、セナガアナバチそのものなので調べると同属の近縁種のようだ。


view photo...

ヒゲナガタテハのなかま - Euriphene sp.

0708euriphenesp003_w
ちょっと前の写真だけれど、今の傾向を続けると出す機会がないし、まぁ世間もクリスマスだったから、多少きれいなものも出しておこう。


view photo...

ミスジミバエ - A Fruit Fly - Zeugodacus scutellatus

1211misujimibae25_w
毎冬、どういうわけか冬になるとハエが一匹迷い込んでくる。ミスジミバエ。体に「三筋」のある「実蝿」の意味であって、もともと烏瓜が専門職の耐寒仕様らしいのだが、窓から外に追い出しても、すぐ戻ってくるのはやはり家の中の方が過ごしやすいのだろうか。

view photo...

ブチミャクヨコバイ - A Leafhopper - Drabescus nigrifemoratus

1209buchimyakuykbi25_w
ヨコバイやウンカ、アワフキやツノゼミといったあたりの連中は小さくて地味だが、よくみればお洒落な相貌をしているものが結構いる。


view photo...

ベニシタバ - An Underwing - Catocala electa

1209benishitaba25_w
八ケ岳山麓の蛾で、横綱がヤママユ、大関がスズメガだとすれば、関脇はシタバガ。いろいろ出てくるが、今回は赤い奴。


view photo...

クスサン - Japanese Giant Silkworm - Caligula japonica

1209kususan25_w
旅行記のところで、大物だとか、本物の蛾だとか、クスサンをだいぶ持ち上げたので、そのフォローがてら、クスサンの写真を掲載しておくことにする。



view photo...

リスアカネ - 'Ris Akane' Dragonfly - Sympetrum risi

1209akatombow25_w
最近は夜の昆虫撮影が面白い。夜だと見られる昆虫の数が少なくなるが、昆虫は昼と夜の行動プログラムが大いに違うことが多いので、その分思いがけないコンタクトが得られることがある。


view photo...

クリシギゾウムシ - Chestnut Weevil - Curculio sikkimensis

1209shigizms25_w
秋風の吹き始めた八ヶ岳山麓で見つけたニューカマー、シギゾウムシのなかま。


view photo...

ゴマフエダシャクのなかま - Obeidia lucifera - A Geometrid Moth

0806obeidialucifera005_w
うわぁ、と思わず口に出た華麗なシャクガ。写真だとチープな感じが目立つが、人工照明の下にキラキラと輝いて、lucifer という名前に恥じない立派な蛾だった。


view photo...

ベニスズメ - Elephant Hawk Moth - Deilephila elpenor

0805beniszm004_w
鳥もその他も赤、赤、と来たので、予定を変更して虫も赤でいくことにした。スズメガの配色、紋様もさまざまなものがいて全く面白いのだが、これは文字通り紅一点、日本ではひとりわが道を行くベニスズメ。

view photo...

ツマグロキンバエ - A blowfly - Stomorhina obsoleta

1202tsumagurokimbae25_w
抱えていた仕事の一つがやっと片づいた。少し平常に戻って、双翅類の口吻の形態の研究そのニ、ツマグロキンバエ。


view photo...

オビキンバエ - Oriental Latrine Fly - Chrysomya megacephala

1202hae25_w
他部門の同時上映中をきれいどころに切り替えたので、昆虫部門には晴れて金蝿を登場させることにした。ちょっと嬉しい。


view photo...

クサギカメムシその2 - Brown Marmorated Stink Bug - Halyomorpha halys

0907kusagikmms02_w
さぁ次はハエのドアップで行こう!と思っていたのだが、同時上映中がカエルからマムシになったので、さすがにハエとマムシではいかにもまずかろう、ということでここは自重し、カメムシに変更した。


view photo...

オサヨコバイ - Tartessus ferrugineus - A Leafhopper

1202osayokobai25_b
というわけで、大東島で僕と秘密を共有したアワフキならぬヨコバイの写真がこれ。あれ?これがヨコバイなの?と調べていく過程で、ヨコバイの形態的な特徴の一つに、後肢に針葉樹のようなトゲトゲがあるという基礎をこの歳にして知る。なるほど、確かにヨコバイだ。


view photo...

ゴマダラカミキリ - 'Gomadara Kamikiri' Longhorn Beetle - Anoplophora malasiaca

1106gomadarakmkr025_w
田んぼでもない、畑でもない、荒地でもない、草が生えていたり、牛が繋がれていたり、何だかよくわからない場所でホオジロの写真を撮っていたら、いきなりブン!と現れた。


view photo...

トホシカメムシ - Lelia decempunctata - a Stink Bug

0807tohoshikmms006_w
このところ半翅類の写真を整理しているので、頻繁にセミやカメムシの図鑑を参照しているが、そこで目に留まったのがこのカメムシだ。なかなかに存在感がある。これはいつか見てみたいなあ、などと間抜けたことを考えていたのだが、2008年に自分で撮影した写真の中にちゃんと写っていた。

view photo...

ミナミキゴシハナアブ - Eristalinus arvorum - a Hoverfly

1202minamikigoshihnab01_w
南国とは言え冬だから、そんなに昆虫がたくさん出ているというわけではない。それでも丹念に花の咲いているところを探っていくと、時々変なのがいるのだ。


view photo...

タイワンツチイナゴ - Bombay Locust - Patanga succincta

1202taiwantsuchiinago25_w
天真爛漫に生き物の写真を撮っているように見えるかも知れないが、それなりに試行錯誤や紆余曲折があるのであって、実は昆虫をどう撮ってどう仕上げるか、このところずっと迷っていた。


view photo...

セアカツノカメムシ - Acanthosoma denticauda - an acanthosomatid stink bug

1202seakatsunokmms25_w
最近、震災疲れか、間も悪くて、なかなか出かけられない日々が続いている。それに冬だから、虫がいないのもつらい。ハエはまだ出ないかとコンポストを覗いたり、駅に向かう道で、地味な蛾を一匹見て緊張したりしていたが、この状況を見かねたか、越冬カメムシが挨拶に出て来た。

view photo...

ウシアブのなかま - a Horse Fly

0907abu25_w
前に撮った写真を整理していたら、見落としていたアブを見つけた。雑に撮ったものだが、それでもやはり、双翅類は眼が命、という感じはよく出ている。そうだ、今年はもう少し真面目に双翅類の眼を撮ろうじゃないか、と、寒い部屋でシュルシュル手をこすりながら思うのだった。

view photo...

ヒョウマダラ - Timelaea albescens formosana - A Nymphalid Butterfly

0506talbescens005_w
数はあまり多くないが、台湾の山の手の原生林のなかを、ひょろひょろと飛んでいるのを時々見かける。ただ落ち着きのない蝶で、滅多に止まらない、いや、正確には止まるのだが、止まったと思ったらすぐまた飛び出す。撮影しているとストレスのたまる蝶である。

view photo...

モンキチョウ - Eastern Pale Clouded Yellow - Colias erate

0807monkicho305_w
いや、お正月の蒲鉾のことを考えていたら、急にモンキチョウのことを思い出したのだった。それだけ。


view photo...

マイマイカブリ - Damaster blaptoides - a ground beetle

高度経済成長期の東京に生まれ図鑑を見ながら育った僕にとって、今こうやってあちこちを巡り歩きながら色々な生き物を確かめていくという行為は、忘れていた宿題を思い出していくことにも等しい。


view photo...

ジャノメのなかま- Bicyclus moyses - A bushbrown

形態的にはどうということのない、地味なジャノメだけれど。ガボンのあたらしい(というか初めての)蝶の図鑑を入手したので、ちょっと前の写真から。


view photo...

オオゴマダラ - Idea leuconoe - Paper-butterfly

オオゴマダラつながりで、今度は台灣のオオゴマダラ、沖縄のものと同じ種。スリランカのものより翅の形がおおらかに広がっていて、ゆったり感が強い。


view photo...

オオゴマダラのなかま - Idea iasonia - Ceylon Tree Nymph

シンハラージャに行くと、パフパフとたくさん飛んでいる。若いレンジャーが口々に胸を張って「これがスリランカの国の蝶」と言うのでそういうものか、と思っていたが、どうも帰ってきて調べると公式には違うらしい。


view photo...

テレシアシジミタテハ - Paralaxita telesia - Common Red Harlequin

チョロチョロ飛ぶ変な奴がいるのを見つけたのはいいが、暗い熱帯雨林の地面近く、何枚か写真を撮ってみたが暗過ぎてほとんど写真にならない。慌ててストロボを使用してかろうじて撮ったのがこの写真。実際乏しい自然光で見た時と若干印象は違うが、取り敢えず色は写った。

view photo...

シロテンハナムグリ - Protaetia orientalis - "shiroten hanamuguri" chafer

もう数年前のことだけれど、買い物に行く途中の道で、ピカピカのシロテンハナムグリが地面に落ちていた。この虫は昔からの馴染だ。名前のインパクトも相当なものだが、ピカピカの場合、相貌もかなりすごい。

view photo...

トホシテントウ - Epilachna admirabilis - "Tohoshi Tento" Ladybug

個人的遭遇体験の範囲内ではあるが、東京のテントウムシにも栄枯盛衰がある。子供の頃から見ていて相変わらず居るのがナナホシテントウとナミテントウ。ほとんど見なくなったのがニジュウヤホシ・オオニジュウヤホシとカメノコ。ヒメカメノコもちょっと減ったか。

view photo...

ウラモジタテハのなかま - Diaethria sp. - An 'Eighty-Eight' Butterfly

花咲く木の下でハチドリを待っていた時、出てきたのは88マークも鮮やかなこんな蝶だった。当然、ハチドリ撮影は即時に放擲された。


view photo...

クマゼミ - Cryptotympana facialis - "Kumazemi" Cicada

ホテルの駐車場を取り囲むように生える樹木が彼らの世界で、夏の一時期、ホテルの玄関口はシュワシュワと響き渡るクマゼミの音楽ホールのような様相を呈しているが、そこから離れるともうあまり居ない。


view photo...

トウキョウヒメハンミョウ - Cylindera kaleea - "Tokyo Hime Hanmyo" Tiger Beetle

六月か七月ごろになったら掲載しようと思うのだが、その頃はほかの生き物も活発になっているので、つい後回しになっていたハンミョウ。銅製の胸部と腹部の間がネジ構造になっていて、回すと取れる(嘘)。

view photo...

ミドリヒョウモン - Argynnis paphia - Silver-washed Fritillary

久しぶりに蝶を何枚か。蝶に限らず、得体の知れないものが出てきたとき一番興奮するが、オレンジ色のヒョウモンはそれに次ぐ。高原などで、さっと視界を横切っていく姿は颯爽としていてすばらしい。


view photo...

オオミズアオ - Japanese Moon Moth - Actias artemis

町を歩いていたら、クリスマスの電飾がついていたので、また、当博物館的にはクリスマスっぽい画像を一つ。と言っても世間的にはクリスマスとはほど遠い画像かも知れないと思うけれども。

view photo...

ベッコウチョウトンボ - Rhyothemis variegata

沖縄の離島、伊平屋島。ひらひらと無数のチョウトンボが舞う。僕は通りすがりだから不思議な光景としか思えないけれど、これを見慣れると特定の季節や場所が何らかの感情とともに想起されるようになるのだろうか。

view photo...

ウスチャヒメシャクのなかま - a Geometer Moth - Perixera sp.

蛾には驚かされることが多いけれど、意表をつかれたという点では最近の最高峰はこれ。ランチョンミートというか、沖縄でいうポークみたいな色と形をして、のっぺりと葉に張り付いていた。一体なにがどうすると、こういうことになるのだろう?


view photo...

イシガケチョウ - Cyrestis thyodamas - Common Map

普段はある種の蛾のように、葉の裏に吸い付くように止まるのだが、観念したのか、不都合があるのか、文字通り破れかぶれといった風情であらわれたイシガケチョウ。


view photo...

スズバチ - Oreumenes decoratus - A Potter Wasp

家の近所にマサキの木があって、この季節は蜂で賑わう。よく見ると蜂に擬態した双翅類もいて見飽きない。どういうわけか、ずんどうのがっしりしたハチよりも、ウエストのくびれた、スレンダーなハチに惹かれる。ヒメバチもいいけれど、やはりドロバチ。それも、大型のスズバチはちょっと特別な存在だ。 view photo...

カマドウマのなかま - Diestrammena sp. - A Cave Cricket

カエルと同じで跳ねるのは多分非常手段なのだと思うが、跳ぶ先は多分本人も予測できていないのだろう。とにかく、大胆に跳んで、危機的な局面を一旦リセットしようとする。自暴自棄とは言えないが、これはかなり破滅的な戦略ではないか。

view photo...

ハネナガブドウスズメ - a Hawk Moth - Acomeryx naga

あちこちでスズメガを見たが、個人的に一番好きなのは、このハネナガブドウスズメ。大胆にして精緻なモノトーンの柄がすばらしい。もっと派手な柄のスズメガがバタバタと騒いでいるところから少し離れて、この蛾がしずかに止まっているのを見るとほれぼれしてしまう。


view photo...

エゾオナガバチ - Megarhyssa jezoensis - An Ichneumon Wasp

入念な探索を終え、黄色と黒の竹のような身をしならせたオナガバチが尾を天空にかざすと、尾の末端が割けて、神父の捧げる聖体にも似た白い月がにゅっと現れた。殺戮と生殖が同時に進行する秘儀にふさわしい光景だった。

view photo...

クサギカメムシ - Brown Marmorated Stink Bug - Halyomorpha brevis

山でも里でも、冬の温泉宿の廊下でも、どこででもお目にかかるありふれたカメムシだが、都会の公園、それも春先では、かなりの重鎮である。ぬっと出たのに出会うと、久しぶりに大きな昆虫に会った驚きにしびれる。

view photo...

アミガサハゴロモ - Pochazia albomaculata - a Planthopper

この虫は、それと気付いていればと時々目に入る。編笠羽衣という和風の名前によく似合った墨色の翅と、白色の紋。一見すると蛾に見まがうソリッドなフォルム。なかなか外見に隙のない、洒落た虫である。


view photo...

オオカマキリ - A Praying Mantis - Tenodera aridifolia

まだよく見ると蜂も飛んでいるし、トンボや蝶もいる。ヒメアカタテハなどはこの季節に唐突に出てくる。それでも、やはり吹く風は冷たいし、どこか全体に寂しい。ブロックの塀に、公園の手すりに、行き場をなくしたようなカマキリが止まっているのがやたらと目立つ。そのカマキリもすっかり成熟し、外の環境とのアンバランスが世代の終わりを痛感させる時期になった。もうすぐこいつらの一生も終わろうとしている。
view photo...

ウスバアゲハ - Parnassius citrinarius - Glacial Apollo

シロチョウでも、純朴そうな奴から悪そうな奴まで、いろいろと顔にバリエーションがあるが、こいつは後者の方だ。風が爽やかな高原を透き通った白い翅でひらひらと飛んでいると言っても、近づくと結構どぎつい... と書いた後でわかったのだが、これはシロチョウじゃなくてアゲハだった。いやはや。
view photo...

キマダラジャノメ - Speckled Wood - Pararge aegeria tircis

日本もすごいがパリも異常気象で、一昨年の夏、八月中旬にパリをかすめた時の地上温度は17度、九月初めにもう一度着陸した時の地上気温に至っては13度だった。夏はどうしたのだ、と友人に訊ねると、五月が夏みたいだったんだけどねえ、と口々に答える。それでも、アフリカ帰り、日焼けした薄着の東洋人が怪しい風体で町の公園で鳥を撮影していても、虫を追っかけていても、誰も全く関心を示さないという、別な意味でのクールさは健在である。やっぱりパリは多少寒いくらいの方が「らしい」のかな、と妙に納得するのだった。 view photo...

ノンネマイマイ - Black Arches - Lymantria monacha

先に逝った友に、と思って探したがぴったりしたのがない。こんなので我慢してくれ。俺も足を舐めてやればよかったな。>S東

山羊の生贄のような首筋のフサフサを含めて容姿にも隙がないが、それよりノンネマイマイというおよそ蛾離れ、いや虫離れした名前が気になる。 view photo...

ウンモンスズメ - Callambulyx tatarinovii - "Unmon Suzume" Hawk Moth

蛾の中でも器量がよいもの、というとリストにあがってきそうな蛾。ちょうど満月が出ていたりするとうっとりするほど美しい。月夜に緑の蛾、よい感じである。

view photo...

カクモンキシタバ - "Kakumon Kishitaba" Noctuid Moth - Chrysorithrum amatum

あんまり、上の方に止まってこちらを見下ろしてもらいたくない感じである。


view photo...

シロスジカミキリ - Batocera lineolata - "Shirosuji Kamikiri" Longhorn Beetle

去年近くをうろついたときに昼間その姿を認めていたから出てきたこと自体には驚きはなかったが、改めて見直せばやはり大きいし、硬いし、ごつごつしているし、無様だし、恐ろしいし、凄いのだった。あんまり凄くて、ちょっともうこれからどうしたらいいのか、自分でも判らずに困っているような感じだ。蛾の観察中に背中にいきなり着陸してきたから思わず払ったが、払った後にシロスジカミキリと知って却って恐縮してしまった。 view photo...

クロテンケンモンスズメ - Kentrochrysalis consimilis

いろんな生き物とお近づきになりたいと願っているが、正直なところ、まだ蛾というのがどういう連中なのか全然わかっていない。当然、近所の猫のように、おす!と言えばにゃあ!と返事をするような境地に至るまではまだまだ時間がかかりそうである。

view photo...

クロヒカゲ - "Kurohikage" Treebrown - Lethe diana

前に他のジャノメのところでも書いた記憶があるけれど、ヒカゲとかナンベイヒカゲとか呼ばれている蝶はよい。地味だけれど大きくて、ぬっと出ると郷土の名士という風格がある。

view photo...

キマダラハナバチのなかまその2 - Nomada sp.

同じ種かどうかまではわからない(が、場所は近いし多分同じで、ニッポンヒゲナガハナバチあたりに寄生しているのだと思う)けれど、前回に続いて二度目の登場なのは、やはり少し惹かれるものがあるからだ。ルックスもフォトジェニックだし、見ているとよくこの写真のように、葉っぱに食らいついているのも面白い。夕方などにぶらさがって休息している姿も見かけるが、「顔を洗う」にも、こうやってガブっと葉に食らいつき、全く自由になった肢で身繕いをしている。重みで体が下を向いたりもしないし、顎が強いんだなあ、そして、体が軽いんだなあ、と改めて感心した。 view photo...

キンケハラナガツチバチ - Campsomeris prismatica - A Scoliid Wasp (Flower Wasp)

ツチバチというのは図体が大きいのが多い割には、知名度がずいぶん低い蜂だと思う。キンケハラナガツチバチは都心にもいて、集まったり襲ったりせず、秋の、ちょっと淋しくなった頃に現れて、ひたすら、花くぐりに淫する。
view photo...

ヒメアカタテハ - Painted Lady - Vanessa cardui

花が溢れんばかりに咲き乱れていて虫がうるさいくらいに飛んでいたのはついこの間なのに、もうすっかり冷えてしまった。虫はしばらくいいや、と食傷気味だったはずだが、あっという間に脳内のメモリはリセットされたらしい。

view photo...

トラフタテハ - Clipper - Parthenos sylvia

色彩豊かではないが地味ではなく、紋様は大胆だが大味ではなく、複雑だけれど、すっきりしている。なかなかお洒落な蝶である。

view photo...

ウスバカゲロウのなかま - An Antlion

ハエやアブなんかに比べると、無駄にゴージャスなウスバカゲロウの翅。でも、プロペラ複葉機のような、秘密のアナログ機械のような、見るからに古風な飛翔システムが儀式のように稼働をはじめる時、四枚の翅は螺鈿のように輝いてきらきらと鈍い光の筋を四方に反射するのだ。 view photo...

ツノアオカメムシ - Pentatoma japonica - A Stink Bug

カメムシは、見る角度や状況によって、間抜けな顔と凶悪な顔を使い分けるように見える。夜の網戸を這い上がるこいつは後者の気分だろうか。

view photo...

エゾゼミ - Tibicen japonicus - A Tibicen Cicada

地中生活へ別れを告げるところ。それにしても、土色の殻の裂け目からにゅっと出た緑のぬらぬらは、見てはいけないような気がするほど性的な物体であった。

view photo...

マガリケムシヒキのなかま - A Robber Fly - Neoitamus sp.

ちょっと見晴らしのよいところに止まって、敵機が射程距離に入ったらスクランブル発進する。鳥で言えばアジサシとは違って、無駄なことはしないカワセミタイプである。台湾の中部山地に行ったら、大きくて、赤いライオン丸のようなムシヒキがいてびっくりした。

view photo...

シロオビアワフキ - A Spittle Bug - Aphrophora intermedia

梅雨の初めての晴れ間、早速裏の公園に繰り出すと、葉の間にしつらえられた秘密の発射台に、亀石のような顔をしたアワフキが搭載されていた。

view photo...

ヒメトラガ - Asteropetes noctuina - A Noctuid Moth

トラガの仲間だけあって、蛾にしておくのが惜しいほどの派手な彩りだ。前後翅の裏面と後翅表面が山吹色に黒斑、前翅表面が赤銅色・黒・銀灰色をベースにふさふさとした毛をあしらった、山地民族の礼服のような、何とも言えぬお洒落ないでたちであった。山吹色の出し入れにこだわりがあるようで、写真のようにパタパタと蝶の如く着地した後、しばらくして落ち着くと、一気にぴしっと翅を閉じて礼服姿になるのが面白い。本当に、ぴしっ!と閉じるのである。 view photo...

コアシナガバチ - "Ko Ashinagabachi" Paper Wasp - Polistes snelleni

雨が降り何日か寒い日が続いたあと、散歩に出ると蜂の顔ぶれが一新されていた。スズメバチ、アシナガバチが出そろっており、よく見るとツチスガリ、セイボウ、コンボウヤセバチなどもいる。ハバチやヒメバチも前と種類が違う。昨年は鳥がよかった分、虫は貧相だったが、今年はどうも逆らしい。写真は青虫を蛋白質の玉に還元しているコアシナガバチ。 view photo...

シンジュタテハ - Forest Mother-of-Pearl - Salamis parhassus

一昨日更新した蝶の写真の中から、シンジュタテハ。何か書こうと思って前後に撮影した写真まで見たりしたのだけれど、撮ったときのことを何も思い出さない。左手の手の甲に無数の毛虫の毛が刺さって腫れていたこと、鳥の写真を撮っていてアリの行列に足を踏み入れたのに気付かずズボンの中にたくさんのアリが上ってきてあちこち噛まれたこと、右に、左に色々な蝶が出てきたけれどほとんど写真を撮り損なったこと、そんなことだけ漠然と記憶している。 view photo...

アシブトハナアブ - a Flower Fly - Helophilus virgatus

裏の公園へ行っても、山の林道に行っても、今の季節、こいつらばっかりだ。


view photo...

モンシロチョウ - Cabbage White - Pieris rapae

裏の公園に行くと、モンシロチョウが交尾していた。あたりを見れば、トカゲがこちらを覗き、カナヘビが草陰に隠れている。もうハナバチも何種類も出ているし、葉の上にはネコハエトリやササグモがいて、仕草がどことなく初々しい。もう一面の春なのであった。

view photo...

コノハチョウ - Orange Oak Leaf - Kallima inachus

コノハチョウというと、この写真を撮ったときの、くらい森の中を精霊のように行き来しているイメージが強かったから、台湾の林道で、いきなりヘラヘラとこのチョウが出てきたのには妙な気持ちである。おい、話が違うじゃないか、と言いたいところだが、それは勝手な思い違いというべきなのであろう。 view photo...

ホソヒラタアブ - Episyrphus balteatus - "Hoso Hirata Abu (= Slender Flat Flower Fly)"

僕にとっての春は、被写体に昆虫が帰ってくる日に訪れる。だから、今週、ホソヒラタアブ、アシブトハナアブ、オオハナアブ、ヒメハナバチのなかまなどが一斉に湧き出して、春が一気にやって来た。
view photo...

ルリタテハ - Blue Admiral - Kaniska canace ishima

クリスマスにはほとんど何も義理はないけれど、とりあえず季節の風物として、それらしい写真を選んだらたまたま季節外れのルリタテハだったというだけの話だ。


view photo...

クビナガバッタのなかま - Unidentified Eumastacid Grasshopper

何かと気が滅入る。たまにはファンキーに行こう。Eriantusだろうと思うが、詳細はわからない。


view photo...

チャバネアオカメムシ - Plautia crossota - Brown-winged Green Bug

さすがにこの季節になると、葉っぱも虫も少しく干からびてくるようだ。どこか薄汚れた葉の上に、同じように背中のくたびれたカメムシが一匹。

view photo...

ヒメジャノメその2 - Chinese Bushbrown - Mycalesis gotama fulginia

調子に乗ってヒメジャノメをもう一枚。ネオン街に佇む夜の蝶、と言いたいところだがこれは暗い林の入り口にて。

view photo...

ヒメジャノメ - Chinese Bushbrown - Mycalesis gotama fulginia

都会の小さな公園の隅、茂みの中をがさごそと進んでいくと慌てて飛び出すのがこの蝶である。葉っぱ越しにじっくり見ていると人知れず交尾していたりすることもあるが、だいたいはじっとしていることが多い。夏が終わっても、翅が破れても、地味に、しぶとく生きている。 view photo...

オオトラフコガネ - Paratrichius doenitzi - "Oo Torafu Kogane" Chafer

僕の意見では、東国一のかっこいいコガネムシ。


view photo...

オトシブミのなかま - Unidentified Leaf-rolling Weevil

だんだん陽が傾いていく山道を下る途中ふと目を上げると、遠い葉の上、長い首を折ってひそかに祈りを捧げている虫があった。

view photo...

ニジゴミムシダマシ - Tetraphyllus lunuliger - "Niji Gomimushidamashi" Darkling Beetle

折角の虹という名前の趣が、ゴミだの騙しだのでだいぶ損なわれているけれども、もちろんそんなこととは関係なく、きらきらと地味に光を反射しながら、山野で朽ち果てようとしている古材にひっそりとしがみついていた。虹というよりは、水面に広がった油や、焼けたエンジンのような、どこか見覚えのある光り方である。 view photo...

シマハナアブ - "Shima Hanaabu (=Striped Flower Fly)" - Eristalis cerealis

陽射しの、それも一番熱い奴が、溜まって、どろどろと澱んでいるような場所には、決まってこういう奴がいる。

view photo...

サカハチチョウ - (A kind of) Map Butterfly - Araschnia burejana

前はよく山に行ったけれど、今ほど関心がなかったから、野草はどこに咲き、チョウはどこに飛んでいるのだろう?と漠然と思っていた。まさか、そこらに咲いたり飛んだりしているジミ~なものどもが名のある野草や蝶だとは思ってもみなかったのだ。というわけで、春の地味な蝶その一、サカハチチョウ。よく見ると派手なのだけれども、小さいから地味。 view photo...

ケラ - Oriental Mole Cricket - Cryllotalpa orientalis

僕が土遊びをしていた昭和40年代の東京には既にケラはおらず、しかし居なくなったばかりで大人はみな当然まだ居るものと思っている、という複雑な状況であった。だからケラの話はよく聞いたけれども、こうしてまじまじと観察できたのは実はこの時が初めて。うん十年ぶりに宿題を片付けたような、よい気分だった。 view photo...

コカゲロウのなかま - A Small Minnow Mayfly - Baetidae

今の季節は蜂も蝶も飛び出しているから、野に出れば目移りすること甚だしいが、家の壁、庭木の葉、身近なところに目を転ずれば地味なところでこの虫である。体躯にくらべて異様に大きく、また異様な形状をした複眼。雌も見るが、雌にはこの赤いキャラメルのような眼がない。とすれば、この複眼は特殊な視覚機能を担っているわけではなく、単なる飾りとして発達したものか。なりは小さいけれど、見るに飽きない。 view photo...

アカサシガメ - "aka sashigame" = red assassin bug - Cydnocoris russantus

四国の左側の爪の先っちょ、佐田岬の最先端にある灯台のコンクリートの壁に張り付いていた、ポップなルックスのサシガメ。先っちょや端っ子が好きだからよく岬や島には出かけるが、いつも意外と変なものが居る。今回はこいつと、あとみかん売りのおばさんもイカしていた。 view photo...

ニッポンヒゲナガハナバチ - Tetralonia nipponensis

今の季節、裏の公園では一番目立つニッポンヒゲナガハナバチ。ヒゲも確かに長いのだけれど、長いのはヒゲだけではないのであった。

view photo...

キマダラハナバチのなかま - Nomada sp.

ハナアブやニッポンヒゲナガハナバチがぶんぶんと飛び交うその下、薮の中ではキマダラハナバチが静かに移動している。緑を反射するスレートブルーの複眼がいかにも専門職を思わせて好ましい。同じ寄生蜂でも、ヒメバチと違って物静かな印象を受けるハチである。

view photo...

シロオビクロヒカゲ - Lethe verma stenopa

息が詰まるような湿った林にうずくまり、こいつとしばしの時を過ごす。


view photo...
[Sleeker_special_clear]