pmnh wildlife portrait archive : insects

キンケハラナガツチバチ - Campsomeris prismatica - A Scoliid Wasp (Flower Wasp)

ツチバチというのは図体が大きいのが多い割には、知名度がずいぶん低い蜂だと思う。キンケハラナガツチバチは都心にもいて、集まったり襲ったりせず、秋の、ちょっと淋しくなった頃に現れて、ひたすら、花くぐりに淫する。
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ヒメアカタテハ - Painted Lady - Vanessa cardui

花が溢れんばかりに咲き乱れていて虫がうるさいくらいに飛んでいたのはついこの間なのに、もうすっかり冷えてしまった。虫はしばらくいいや、と食傷気味だったはずだが、あっという間に脳内のメモリはリセットされたらしい。

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トラフタテハ - Clipper - Parthenos sylvia

色彩豊かではないが地味ではなく、紋様は大胆だが大味ではなく、複雑だけれど、すっきりしている。なかなかお洒落な蝶である。

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ウスバカゲロウのなかま - An Antlion

ハエやアブなんかに比べると、無駄にゴージャスなウスバカゲロウの翅。でも、プロペラ複葉機のような、秘密のアナログ機械のような、見るからに古風な飛翔システムが儀式のように稼働をはじめる時、四枚の翅は螺鈿のように輝いてきらきらと鈍い光の筋を四方に反射するのだ。 view photo...

ツノアオカメムシ - Pentatoma japonica - A Stink Bug

カメムシは、見る角度や状況によって、間抜けな顔と凶悪な顔を使い分けるように見える。夜の網戸を這い上がるこいつは後者の気分だろうか。

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エゾゼミ - Tibicen japonicus - A Tibicen Cicada

地中生活へ別れを告げるところ。それにしても、土色の殻の裂け目からにゅっと出た緑のぬらぬらは、見てはいけないような気がするほど性的な物体であった。

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マガリケムシヒキのなかま - A Robber Fly - Neoitamus sp.

ちょっと見晴らしのよいところに止まって、敵機が射程距離に入ったらスクランブル発進する。鳥で言えばアジサシとは違って、無駄なことはしないカワセミタイプである。台湾の中部山地に行ったら、大きくて、赤いライオン丸のようなムシヒキがいてびっくりした。

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シロオビアワフキ - A Spittle Bug - Aphrophora intermedia

梅雨の初めての晴れ間、早速裏の公園に繰り出すと、葉の間にしつらえられた秘密の発射台に、亀石のような顔をしたアワフキが搭載されていた。

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ヒメトラガ - Asteropetes noctuina - A Noctuid Moth

トラガの仲間だけあって、蛾にしておくのが惜しいほどの派手な彩りだ。前後翅の裏面と後翅表面が山吹色に黒斑、前翅表面が赤銅色・黒・銀灰色をベースにふさふさとした毛をあしらった、山地民族の礼服のような、何とも言えぬお洒落ないでたちであった。山吹色の出し入れにこだわりがあるようで、写真のようにパタパタと蝶の如く着地した後、しばらくして落ち着くと、一気にぴしっと翅を閉じて礼服姿になるのが面白い。本当に、ぴしっ!と閉じるのである。 view photo...

コアシナガバチ - "Ko Ashinagabachi" Paper Wasp - Polistes snelleni

雨が降り何日か寒い日が続いたあと、散歩に出ると蜂の顔ぶれが一新されていた。スズメバチ、アシナガバチが出そろっており、よく見るとツチスガリ、セイボウ、コンボウヤセバチなどもいる。ハバチやヒメバチも前と種類が違う。昨年は鳥がよかった分、虫は貧相だったが、今年はどうも逆らしい。写真は青虫を蛋白質の玉に還元しているコアシナガバチ。 view photo...

シンジュタテハ - Forest Mother-of-Pearl - Salamis parhassus

一昨日更新した蝶の写真の中から、シンジュタテハ。何か書こうと思って前後に撮影した写真まで見たりしたのだけれど、撮ったときのことを何も思い出さない。左手の手の甲に無数の毛虫の毛が刺さって腫れていたこと、鳥の写真を撮っていてアリの行列に足を踏み入れたのに気付かずズボンの中にたくさんのアリが上ってきてあちこち噛まれたこと、右に、左に色々な蝶が出てきたけれどほとんど写真を撮り損なったこと、そんなことだけ漠然と記憶している。 view photo...

アシブトハナアブ - a Flower Fly - Helophilus virgatus

裏の公園へ行っても、山の林道に行っても、今の季節、こいつらばっかりだ。


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モンシロチョウ - Cabbage White - Pieris rapae

裏の公園に行くと、モンシロチョウが交尾していた。あたりを見れば、トカゲがこちらを覗き、カナヘビが草陰に隠れている。もうハナバチも何種類も出ているし、葉の上にはネコハエトリやササグモがいて、仕草がどことなく初々しい。もう一面の春なのであった。

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コノハチョウ - Orange Oak Leaf - Kallima inachus

コノハチョウというと、この写真を撮ったときの、くらい森の中を精霊のように行き来しているイメージが強かったから、台湾の林道で、いきなりヘラヘラとこのチョウが出てきたのには妙な気持ちである。おい、話が違うじゃないか、と言いたいところだが、それは勝手な思い違いというべきなのであろう。 view photo...

ホソヒラタアブ - Episyrphus balteatus - "Hoso Hirata Abu (= Slender Flat Flower Fly)"

僕にとっての春は、被写体に昆虫が帰ってくる日に訪れる。だから、今週、ホソヒラタアブ、アシブトハナアブ、オオハナアブ、ヒメハナバチのなかまなどが一斉に湧き出して、春が一気にやって来た。
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