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オオツノトンボ - an Owlfly - Protidricerus japonicus

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だいぶ前に東南アジアに住んでいる西洋人から、トンボなのにヘンな触角がついている不気味な昆虫を見つけた!と相談されたことがある。そうそうそれは Owlfly だよ、と返事をしたものの、まだその頃はきちんと観察できたことはなかった。

決して数は多くないが、山の小屋の近辺にも、幸いなことにツノトンボは棲息していて、夜、あかりを灯すと時々やって来る。前にウスバカゲロウの時にもそういう感想を述べたが、機能第一主義に見える昆虫軍のなかにあって、この辺の仲間はいかにも無駄が多くて古風だ。戦闘機で言うなら複葉機、それも色々と怪しげなメカニズムを装備しているように見える。一見牧歌的なルックスだが、近づいてみると、薪ストーブの取手みたいな触角、螺鈿か雲母みたいな翅、真鍮細工みたいな目玉、それぞれが灯の下でキラキラと反射して、ファインダー越しにしばし陶然としてしまう。

脈翅目。ツノトンボとか、カマキリモドキとか、このあたりに分類される虫は侮りがたい。

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触角
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全身
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写真撮影 : 2015/07 - 長野県 - 体長約30mm - 個人的博物館本館のその他の昆虫のページ]
[photo data : 07/2015 - Nagano, Japan - about 30mm L (w/out antenna) - visit the main museum ("
other insects")]
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