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ヒメシロチョウ - Northeast-Asian Wood White - Leptidea amurensis

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八月の末、いつものようにため池の方に行って、ワレモコウは咲いたかなとか、サンショウクイは全員参加の渡り演習してるかなとか観察していたら、くたびれたヒョウモンやらピカピカのミヤマカラスアゲハだのに交じって、よわよわと飛ぶ白い蝶が目に入った。

ああこれはヒメシロチョウだ。環境省の絶滅危惧 IB(EN)。一般に準絶滅危惧と呼ばれているカテゴリで、哺乳類で言うとアマミノクロウサギとか、鳥で言うとサンカノゴイ・イヌワシ・ブッポウソウ・ヤイロチョウとか、そういうレベル。この辺ではいろんな生き物全体でもトップクラスの希少種かもしれない。

おおこれは一大事とあたりを探索した結果、近くの場所により多くの個体がいて、盛んに求愛行動をとっていた。資料によると、♂の複眼はおそらく♀探しに対応して、ダイナミックレンジが広い複雑な構造をしているらしい。その複雑な眼で、ゆっくり食事をしている♀を探し、見つけると「口吻と触角を振りながら♀に合図をする」とある。

確かに、あちこちで♀による品定めが行われているが、基本的に二頭が向き合い、見つめあってなかなか微笑ましいものがある。そうやって見ると、黒丸のついた紋様も、単純ながら奥ゆかしくていい感じだ。ただ、見た限りでは、♂の皆さんは全員拒否されていた。長いこと見つめあっているカップルがあり、お、これは行くかな、と思ってドキドキしたが、結局成立しなかった。残念。

どうしても横長の蝶なので、このサイトの縦長フォーマットにうまく収まらない。苦肉の策として、合わせ写真とすることにした。

こういう紋様。植物はイヌゴマ。↓
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↓飛んでいる♀を見つけてアタック!
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↓言い寄る
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↓求愛モードというか品定めモードに突入
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↓ボディタッチの辺、拡大図
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↓拒否される(別のカップル)
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↓たじろぐ
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↓やすむ
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[写真撮影 : 2019/08 - 長野県 - 開張約40mm - 個人的博物館本館のシロチョウ・キチョウのなかまのページへ]
[photo data : 08/2019 - Nagano, Japan - Wingspan abt 40mm - visit the main museum ('Whites and Yellows')]


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