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テングチョウ - European Beak - Libythea celtis

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小屋の前に座ってぽけっと外を見ていたら、林の陽射しの中、高いところで、色あせた感じの小さな鱗翅類が二頭、じゃれあうように飛んでいるのを認めた。よく見るとテングチョウ。

テングチョウは少なくとも当地では年に一回の発生で、初夏に出てそのまま越冬し、こうやって春になるとまた現れて交尾・産卵する。初冬の晴れた日、落葉を踏みしめて歩いていると驚いたように足許から飛んで出ることもあるが、だいたいこのエゾエノキの木の周りで飛んでいるのを見ることが多い。

同じ頃生まれたヒョウモン類ウスバアゲハなんかが、陽射しの弱まりとともにボロボロになっていく一方で、薄い翅を一年持たせるのはちょっとすごい。小さくて必要以上に目立たないのと、飛翔能力に長けていることが関係しているのかもしれない。

それにしても、生まれて、夏眠して、また活動して、寒い冬をやっと越して、春が来て、自分の一生の終わりに近づいてからはじめて繁殖に入るのはどんな気分なんだろう。

↓大好きなエゾエノキで。2021年5月
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↓ 2020年8月
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↓2018年5月
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↓ 2021年5月
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↓2015年5月
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↓ここから下の四枚は 2012年2月、北大東島のもの
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↓本州産も複眼の模様がステキだが、こいつはあまり見たことのないような模様がある。
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記載のないものは長野県諏訪地方での撮影。
本州産は本土亜種 Libythea celtis celtoides
北大東島のものは南西諸島亜種 L. celtis amamiana
英語名は Nettle-tree Butterfly という呼び方もあるようだ。

[写真撮影: 上記通り - 開長約4cm - 本館のいわゆるタテハチョウのなかまのページへ]
[photo data : 02/2012 @ Kita Daito Is. + Otherwise @ Suwa district, Nagano, Japan - wingspan abt 4cm - go to "Emperors, Pansies, Tortoiseshells.." in the main site]
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