pmnh wildlife portrait archive : insects

アカボシゴマダラタイプ亜種 - Red Ring Skirt - Hestina assimilis assimilis

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昼食後、外を眺めながらお茶を飲んでいたら、マダラみたいのが飛んでいた。時々姿を顕すアサギマダラかな?と思ったがどうも様子が違う。あっこれは、と気付いたがやはり最近話題のアカボシゴマダラなのだった。

この蝶はもともと本州にはいないことになっていたが、不埒な者が中国原産の個体を 25年前に埼玉で放蝶した、というのが通説だ。その後徐々に、徐々に、分布を拡大していて、国立環境研究所のデータベースだと、「近年、静岡県、山梨県でも目撃情報がある」とある。また、2016年のこの論文だと、山梨では 2010年に初認、その後「徐々に分布を拡大」していること、及び「耐寒性という生理的な点では山梨県 での越冬は可能で」ありまた「在来種との食物資源をめぐる競合が危惧され」ることを指摘している。で、とうとう、それが峠を越えて長野県までやって来たと。

あまり長居はしなかったけど、止まっている木は食樹であるエゾエノキ。改めて前後の写真を見ると、産卵していた可能性もある。理事は、あのエゾエノキは
オオムラサキ専用だぞ!と怒っているけれど(実際にはテングチョウも利用している)、さてどうなることやら。さすがにここの冬は厳しいと思うけれども。それにしても、エゾエノキは人気抜群だな。

ちなみにオオムラサキ君たちは、数は多くないけれども、八月になると悠々と頭上をつーと飛ぶ姿を時々認める。たたかいは始まるのだろうか。

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[写真撮影 : 2020/08 - 長野県 - 開長約70-80mm? - 個人的博物館本館のその他のタテハチョウのなかまのページへ]
[photo data : 08/2020 - Nagano, Japan - wingspan about 70-80mm? - visit the main museum ("
Other Nymphalids")]
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