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ヨコヅナサシガメ - Agriosphodrus dohrni - An Assassin Bug

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久しぶりに裏の公園、川沿いの桜並木をチェックすると、ずいぶんたくさんのヨコヅナサシガメが発生していた。連休中で人も多い。通報されて殺虫剤でも撒かれると困るので、人通りを見ながらさりげなくさりげなく撮影する(こういうくだらないことはうんざり)。

観察するとこれが結構な修羅場だ。膨大な数が越冬していたと見えて、あちこちにある木の虚に無数のひからびた死体が積み重なっている。そして虚のまわりに、成虫、幼虫、羽化したての成虫が大小さまざまに群れている。一見みなのんびり日向ぼっこしているように見えるが、よく見れば毛虫を捕殺するもの、共食いするもの、それぞれにギラギラとした野心が伝わってくる。ひからびた死体も、要するに他の個体に襲われて中身を吸われてしまったのだろう。里桜をみながら、ソメイヨシノの下には死体は埋まっていないな、とか思ったのだが、根元にはなくても幹は死体だらけだ。

大きいし押し出しが立派だから「ヨコヅナ」の名前がついたのだと思うが、そう考えてみると今に生き残っているのは幕内の力士なのかもしれない。そして最終的に生き延びていくのがきっとヨコヅナなのだろう。


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これは共食い。赤組の勝ち。

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成虫。翅脈がきれい。

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羽化したての成虫。やっぱり翅脈がきれい。

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こちらは毛虫吸入中。緑色の毛虫があっというまに色を失った。


[写真撮影 : 2013/05 - 東京都杉並区 - 約10-25mm - 個人的博物館本館のカメムシのなかま(サシガメ・カスミカメムシ類)のページへ]
[photo data : 05/2013 - Tokyo, Japan - abt 10-25mm L - visit the main museum (“
True Bugs (Assassin Bugs, Bed Bugs, Plant Bugs & allies)”)]
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