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コルリ - Siberian Blue Robin - Larvivora cyane

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今のところ、今年の夏鳥関連で最大の事件はトラツグミ、ミゾゴイとこのコルリの定着だ。トラツグミは二羽しかいないような気がするが、コルリは少なくとも数羽、あるいはもう少し多いかも知れない。

思えばこれまで、コルリの観察は敗北続きだった。そもそもの絶対数が多くない。声を耳にする機会はまぁ多少はあるとしても、たいていは木の高いところに居座って囀るので、首が痛くなっても、葉っぱ越しに顔が見えれば上等、みたいな出会い方が多かった。それでもよく通る大きな、そしてちょっと切ない声で囀るから、声が聞こえると、ちょっとドキッとして、うれしい気がするのだ。北アルプスでも、東北でも、だいたいそんな感じだった。

だから昨年の夏、小屋から1kmくらい上った上流の林で、
この鳥が囀っているのに気づいた時も、はやりドキッとした。姿はとうとう見えなかったけれど、翌日、翌々日、カメラにマイクをセットして録音を試みたくらい。それが今年は小屋の周りに居着いて、林床や、川の中洲、はたまた椎茸の栽培地などでちょこまかしているのだからとてもうれしい。局地的には、オオルリより多い。

こんなに地面に下りる鳥だとは思っていなかった。コマドリの親戚だし、あまり頓着する性質でもなさそうだが、僕に気づくと、倒木や石の陰に体を隠し、首だけ伸ばして様子を窺っていたりする。僕もあまり邪魔はしたくないからステイしつつ、首を伸ばして先方の様子を窺うと、あっ、とお互い目が合ったりする。ちょっとおかしい。

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尻をかくして頭を出しているところ
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拡大してみる
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顔を出してう、しまったの顔
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仕方ないのでこのままやり過ごそうの顔
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最近はナイチンゲールが含まれる Luscinia属から出されて、Larvivora cyaneとするらしい。一方コマドリもヨーロッパコマドリが属する Erithacus属から離れて、コルリと同属にされたようだ。色彩パターンからすると日欧のコマドリはとてもよく似ているので、ちょっと釈然としない。

[写真撮影 : 2017/045 - 長野県 - 14cm - 個人的博物館本館のヒタキのなかまのページ]
[photo data : 04-05/2017 - Nagano, Japan - 14cm - visit the main museum ('
Old World Flycatchers')]
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