pmnh wildlife portrait archive : birds

サンコウチョウ - Japanese Paradise-Flycatcher - Terpsiphone atrocaudata

2406pf_sankocho@uchi6213_w
小屋の六月の愉しみと言えばまずアカショウビンとサンコウチョウだが、昨年、今年とアカショウビンの姿が見えない。一方でサンコウチョウは例年通りだ。

この辺におけるこいつらの行動様式はいまひとつよくわかっていなくって、まず、毎年六月の間限定で、小屋の周りを巡回する、尾羽の短い奴が一羽必ず来る。五月には来ないし、七月にも来ない。一方で、少し歩いた先の針葉樹林の植林帯では、五月くらいから六月一杯まで、尾羽の長い雄を見ることがある。こちらでは繁殖している気配もあるが、来る年と来ない年がある。

最近の研究によると、尾羽と色のパターンには三種類あるとも言うが、うまく生き延びて歳をとると長くなるのか、長い奴はもとから長いのか、そもそも別グループなのか、違うのか、その辺は現時点では定かでないらしい。ただ、壊れたラジオいたいなギーギーギー(驚いたが、ツキヒホシと聞きなすのはこの部分らしい)という変な音と、口笛みたいなホイホイホイホイという通る声は一緒に聞こえるし、短尾の奴でも長尾のきざし、のようなものが認められることもある。

いずれにしても、毎年、小屋の二階のベランダから、短尾の奴の(何らかの)写真が間違いなく撮れる一方で、木の高いところに居て、警戒心の強い長尾の雄の撮影が、ここ数年の課題だった。一度、尾の長いピッカピカの雄が目の前の枝に止まったのだが、シャッターを切った瞬間に裏側の枝に飛び移り、ヒラヒラとした尻尾だけ写った、ということもある。ホイホイと呼ぶと来る一面もあるが、目立つだけに、警戒心は強いようだ。それに、六月は葉っぱの全盛期。視界を遮るものには事欠かない。

さて今年の六月。いままでの辛抱の甲斐あって、短尾のものも、長尾のものも、無事撮影することができた。思えば橋がかかる前、今治の糸山公園で初めて見てからうん十年。多少の達成感がある。気づくと、六月も終わりに近づき、短尾の方は、時々声が聞こえるが、うちにまでは巡回して来なくなった。また来年と言うことかな。達者で。

↓まずは今年の収穫、長尾のものをそのままお召し上がりください(笑)
2406pf_sankocho@ninoike6937
↓風に尻尾をなびかせながら、林で鳴く。気持ち良さそう。
2405mn_sankocho@ninoike6935

↓これは昨年、針葉樹林で。おいおい変なのが来たぞ、と首を伸ばして確認している短尾の(ちょっと伸びかけっぽい。お前は長尾になるのか?)
2306pf_sankocho@ninoike4866

↓続く二枚は小屋の玄関のところにやってきた短尾の。今年。
2406pf_sankocho@uchi6187
2406pf_sankocho@uchi6213

↓下三枚は六年前に小屋にきた奴。短尾。
1808sankocho5940
1808sankocho5922
(↓悪寒がしたのかもしれない)
1808sankocho6000

↓これは五年前の針葉樹林、五月に(多分着いたばかりで興奮して)飛び回っていた奴。
1905sankocho3715

↓下二枚は、昨年、玄関で。短尾。
2306pf_sankocho@ninoike4963
2306pf_sankocho@ninoike4891

↓冒頭二枚と同個体。尻尾はだらーんとしているわけではなくて、多少なら動かせるように見える。ただ、
スリランカにいた奴ほど自在には動かさない。
2405mn_sankocho@ninoike7005


[写真撮影 : 2018/06, 2019/05, 2023/06, 2024/06 - 長野県 - 推定体長約18cm尾除く) - 個人的博物館本館のサンコウチョウのなかまのページへ]
[Photo Data : 06/2018, 05/2019, 06/2023, 06/2024 - Nagano, Japan - est. about 18cm L without tail feather - visit the main museum (Monarchs)]
[Sleeker_special_clear]