pmnh wildlife portrait archive : birds

ゴジュウカラ - Wood Nuthatch - Sitta europaea

1312gojukara01_w
秋が深まって木の葉が落ちると、幹のスペシャリストであるゴジュウカラの姿が急に目に付くようになる。


子供の頃の小学館の鳥の図鑑で、一番のお気に入りがこのゴジュウカラとツグミだった。ねずみ色の背中に目を通る黒い線。一羽だけ下向きに描かれている姿がカッコ良く、見飽きなかったものだ。やがて山に登るようになって、実物を望見することはできたが、たいていは木の高いところにいて,なかなか間近には見られない。

初めて近距離遭遇したのは、アルザスの田舎町の公園だった。鉄道を降りて,ハイキングの途中、何気なく公園で地図を広げていると、いきなり目の前の木の足下に、一羽、二羽。鳥も人間を気にしないが、子供も大人も目の前のゴジュウカラを全く気にしない。なるほどこれは面白いところに来たなあ、と喜んだことを憶えている。

月日はながれて、長野に小屋掛けした現在、やっと、ゴジュウカラを最も身近な鳥として暮らせるようになった。アルザスほどではないが、日本のゴジュウカラも人には無頓着な鳥なので、こちらがゆったり構えていると、それなりに近くにも現れる。昔ほどカッコ良いとは思わず、ときめきはもうないが、見ていると落ち着く、というか仄かな喜びがある。

1312gojukara011312gojukara031303gojukara239


[写真撮影: 2013/12 (三枚目だけ 2013/03) - 長野県- 約13cm - 個人的博物館本館のゴジュウカラの仲間のページへ]
[photo data : 03/2013 - Nagano, Japan - about 16cm - visit the main museum ("
nuthatches, wrens and tree-creepers")]
[Sleeker_special_clear]