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[這いずり日記] 長野方面 2016/春その6

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仕事や用事のあい間が三日だけ空いたので、そこはよい季節、速攻で様子を見に行ったが、再びまた荒天にたたられて、結局観察に充てられたのは一日だけだった。


しかしその一日は尋常ならずよい日だった。雨でくすぶっていた鳥が一斉にさえずり、若葉が青空に映えて、生き物の前に向かう加速度がピークに達したような、ある種の高揚感が林のすみずみまで満ちていた。

空間に向かう、植物の葉っぱの出し方がまた恐ろしいほどの勢いなので、空は急速に埋め尽くされて、高い緑の天井が築かれつつある。また足許は茎、枝、棘、いろいろなものが生え伸びて、既に林中は散歩の自由が制限されてきた。少し前まで行きたいところに好きなように行けたが、もはや帽子は引っかかり、枝に足を取られ、腕や顔は傷つくようになった。

例年に比べてサンショウクイの頻度が少ないが、飛んでいることはいる。また、囀りをしなくなって心配していたノジコは、小屋の前をつがいで採食していることを確認。オオルリはやや少ないが、キビタキは例年並みかやや多め。クロツグミも同様。コサメビタキやセンダイムシクイは例年並み、ヤブサメは見ないが、ツツドリが定着。というところだろうか?

虫はだんだん鞘翅類が出だした。もうオオゾウムシが歩いていたし、ジョウカイなども出ている。蝶は主役が交代しつつあり、最初のウスバアゲハ、クロアゲハなども飛んだ。夜は部屋の明かりにエゾヨツメがよく懐く。見ればハルジョオンも咲いているし、ほんとうに早い。いろいろと。

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↓散歩の歩き出しからこの色彩だ。気分が高揚しない者があるだろうか。

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ケヤキなども、黄色みが取れて、緑が強くなってきた。みれば花も咲かせている。
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フジッリみたいのは、出遅れ挽回中のオニグルミの葉。
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甲斐駒の北面の残雪状況。当然、阿弥陀の南面はもうほとんど融けた。
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[写真撮影 : 2016/05 - 長野県] [photo data : 05/2016 - Nagano]
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