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[這いずり日記] 長野方面 2015/夏その3

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夏休みだし、予定をやり繰りして二週間の山。急ぎのミーティングのために日帰り帰京が入ったことは予定外だが、まぁ想定内とも言える。

ほんとうは色々と構想もあったのだが、心ない理事がフランスに行って帰ってこないので、こういうことになった。それを踏まえたプランBもあったのだが、実現できず、強いられているのか、望んでいるのか、ともあれべったりと山小屋暮らしを愉しむ。

昨年現れず大いに心を痛めたオオムラサキの颯爽たる復帰、というのがまずこの間の第一のニュース。あとは昆虫にせよ、鳥にせよ、比較的多くの種類が、少しずつ、幕の内弁当のように現れた。健全といえば健全。広大な熱帯雨林のような環境ではなく、針葉樹植林帯や開拓地の間に区切られた雑木林という条件なので、やむを得ないといえばやむを得ない。

鳥は種によってばらつきがあるが、だいぶ親離れが進んできた。ノジコの気配が急速に薄れ、キビタキなどは親子別行動となっている。一方シジュウカラを筆頭としたカラ類は、まだ親が子供を引き連れて教育実習中。午前に外でぼけっと過ごしていると、アオゲラアカゲラ、またいつもの連中が僕のことを無視して代わる代わる目の前にやってくるのが嬉しい。また、深夜フクロウがよく啼く。また野ウサギの子が一匹、小屋裏の溝の薮に常駐している。

ただこの季節は人が多い。わざわざ林に来て犬を放す馬鹿者もいるし、渓流沿いのスポットをチェックしに行くと大学生が水遊びをしていたり。花火だかなんだか、爆音さえする。根本的なところ全くヒューマニズムとはかけ離れたところに居るので、心中むくむくと呪詛の如きものが湧き上がるが、そこは取り敢えず耐えることしの八月。

絶賛開花中:イヌゴマ、ママコナ、ツリフネソウ、キツリフネ、ツユクサ、アラゲハンゴンソウ、チョウセンヨメナ、アカツメクサ、ハルジオン、シテシャジン、ミツモトソウ、オトコエシ、ボタンヅル、イヌトウバナ、ムクゲ、クサフジ、ヌスビトハギ、コバギボウシ、オオウバユリ、ヤマホタルブクロ、イタドリ、ヤブカンゾウ、ゲンノショウコ、アカツメクサ、シロツメクサ、オオバコ、キオン、シシウド、カントウヨメナ、チョウセンヨメナ、フジバカマ、フシグロセンノウ、キンミズヒキ、ノボロギク、オタカラコウ、カタバミ、クズ、ヤマフジ、ほか。確かに咲いているのだが、あまり咲いているという感じがしない。山の花はまこと慎ましい、というか地味。

写真は夏の雲ということで。

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[写真撮影 : 2015/08 - 長野県] [photo data : 08/2015 - Nagano]
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