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[這いずり日記] 長野方面 2015/冬その2

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記録的大雪からちょうど一年。気温はまだ油断すると-10Cを下回るが、二月も半ばにさしかかると、俄然陽射しが強くなってきたのが感じられる。晴れていると、もう春が来た、というと書き過ぎだが、もうすぐ春が来るような気分がふつふつと湧いてくる。

それでも、あくまでそれは陽が差していれば、という話だ。雲が空を塞ぐと、また雪が降ってきて、陰鬱な気分が濃厚に林を覆う。まだ大雪はないが、昨年より降雪自体は多い。融けて露出している地面もあるが、だいたいくるぶしから膝くらい。膝まで来ると、除雪しないと車が上がれないので骨だ。

鳥に新顔はないが、たくさんいたアトリやミヤマホオジロを見なくなったほかは、カヤクグリ、ルリビタキ、ヒレンジャク、ベニマシコなどがそれなりに。全体として数は多いとは言えない。リスや鹿は元気。だが、カモシカが下の村まで降りてきたという話を聞いたし、リスや鹿も昼間っから活動しているので、全体に餌は底をついてきたのかもしれない。

一月前は、軒先にぶら下がっていたアシナガバチの巣をシジュウカラが端から撃墜し、とうとうコガタスズメバチの巣にまで大きな穴を開けていた(巣自体はまだぶら下がっている)が、もう食べるものは食べた、と見えて、蜂の子探しはもう止めたようだ。今は群れるだけ群れて、こまめに餌を探している。それでも、僕の姿をみると寄ってきて、ジイジイと「炊き出しは?炊き出しは?」と催促する奴がいる。想像以上に記憶がよい。

まぁそれでも、あと一月も我慢すれば、もう立派な早春だ。峠は越した、と、そんな気がする今回の滞在であった。でもまだ雪はまとまって降るんだろうな。

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[写真撮影 : 2015/02 - 長野県] [photo data : 02/2015 - Nagano]
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