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[更新情報] 台湾・霧台の春の鳥その1

個人的博物館本館を更新しました。今回は、2008年3月に行った台湾南部・霧台の鳥その一です。


今回の更新リスト:アカハラ、アカモズ、アオジ、ベニサンショウクイビンズイ、カンムリオオタカ、ゴシキドリ、ハイガシラコゲラ、ヒメマルハシ、ヒメオウチュウ、ヒメアマツバメ、ガビチョウ、イソヒヨドリ、ジョウビタキ、カノコバト、カヤノボリ、キジバト、キセキレイ、コジュケイ。

霧台の辺は老人が目に付く。若い層は山を下りている者が多いからだ。それだけなら普通の過疎だが、戦前の日本語教育を受けた「ルカイ語・日本語」の人達、その下の「ルカイ語・中国語」の人達、山を下りた二代目の「中国語」の人達、三重に層になった世代が事態をさらに複雑にしているようだ。僕は単なる旅行者であり、霧台に縁のある者ではないが、珍しい「日本語の人」として、ネガティブなものにせよ、ポジティブなものにせよ、どうしても「ルカイ語・日本語」の人達の感興をそそったようだ。ただ、長い時間が経っているだけに、あきらめや懐かしさが、僕への対応を和らげてくれていた。

週末は台湾人の観光客も多く訪れるのだが、誤解を怖れず言えば、台湾人と話すより、山の老人たちに気安さ、親しみを感じたのも事実だ。それは、台湾人にわからない秘密の言語で互いに会話をしていたという理由だけではないような気がする。何となく、山の世界に台湾人が来ると、やかましいような感じがしたのだ。

こうして、まるで山を下りた者が自らが捨てた故郷の老父母を訪ねたような、ある種の郷愁と苦みが入り交じった、屈折した感情を抱き続けながら、僕は山中を右往左往した。深い山だった。




写真は霧台の飯屋で。[photo data : 03/2008 - Wutai township, Taiwan]
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