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[這いずり日記] 長野方面 2013/冬その1

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本格的な冬を前に、いろいろな雑用の処理を兼ねて、一週間ぶりにまた長野。気候はまだ晩秋だが、もう常緑樹以外の葉は落ちきったから、冬の始まりとする。


12月に入ったらもう本格的な冬だと覚悟していたが、思いの外おだやかな日が続く。最高気温は毎日15度近くに上がり、夜も-3度程度で済んでいる。ただ温度差が大きくて、5度を越えるのは朝10時から夕方4時くらいまで。朝晩は面白いくらいに気温が変動する。

東京にいる時は明け方まで仕事をして昼まで寝ているが、それだと生活が成立しないので、少しダイヤルをずらして、午前中に動物の観察や探索を済ませ、午後は寒くなる前に家の雑用。夜は本来の仕事にあてて、健康的に四日を過ごした。東京にいるのと違って色々と生活がシンプルになるので、自分の暮らし方の見直しや反省には良い機会だ。人間にしろ社会にしろ、そのまま暮らしていると余分な習慣や規則は増える一方で、知らないうちにそういう余分なものに捕われて身動きができなくなってくるから、こうして横からの視点を持つことも肝要だ、と独り言つ。

秋になって導入したセンサーカメラはまだ試行錯誤しているが、それでも朝晩、律義に山道を往復する狐の棲息は確認できた。あとは、鹿、狸、兎などが散発的に写っている。鳥は新たにマヒワと
ルリビタキが到着した。ルリビタキは単独で、越冬だと思われるが、この春には別につがいが現れて繁殖したようだから、実態はやや微妙。昆虫が思いの外しぶとくて、イトトンボがぶーん、と耳の横に寄ってきたり、沢筋の日向に越冬するテングチョウを見つけたり、雪が降ったらどうするのだろうか、という連中がまだ活動している。

それよりも、東京の家に帰ると、家が獣くさい。家の裏庭が、
のつがいの休息所に利用されているという。窓を開けて下を見るところん、と寝てるのよ!と理事は大喜びだが、よく見ると近くに溜め糞までしてあって、若干気分は複雑である。とは言え、そう来るなら寝所の近くにIPカメラを設置して24時間モニタリングしようではないか、という計画も進行中である。

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葉が落ちた林は、空を見上げると、万華鏡みたいだったり、曼荼羅みたいだったりして、結構面白い。

[写真撮影 : 2013/12 - 長野県] [photo data : 12/2013 - Nagano]
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