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[這いずり日記] 伊那 2025/初春

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四月になるともう渡り鳥がやって来る。だから、その直前、三月は僕にしてみると旅行適期。一昨年もそんな理由で伊豆諸島に行ったりしたわけだが、今年は何だか雑事で色々忙しく、出張やら何やらの合間を縫って、三泊で伊那に行ってきた。

伊那谷、つまり天竜川はうちの近くに水源のひとつがあるくらいだから、諏訪地域とは近い。昔から、裏山や色々な道を通じて往来があったものらしい。伊那谷の本も何冊か読んだが、盆地だけに独自の気風や文化があって、大きい割に少し地味で、まぁ何と言うか、興味や親近感を持つようになった。

(以下写真は順不同)

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さて何とか三、四日空き、その間理事はちょうど出張とやらで、ならばということで行き先は伊那谷に決めた。メインのターゲットは木。何せ近いから、テキトーに出発するのに向いている。極端な話、宿が取れなければ家に帰ればよいだけのことだし、着替えやカメラは車に放り込めばよい。それに、こんなこともあろうかと伊那谷の目立った樹木のことは調べてあったので、それも好都合だった(樹木を見て回るには、何より下調べが重要だ)。

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まず随分久しぶりに飯田まで行って二泊し、そこから下伊那を一日半。少しずつ北に上がって、辰野でもう一泊。最後は諏訪湖に出て、日常に復帰。とまぁこんなスケジュール。普段は薪や寝具まで運ばされている我が家の車は無駄にでかいが、あちこちで道はずいぶんと細く、道幅ギリギリだったり、止め場所がなかったりして汗もかいたが、何とかかんとか。

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データは Google Maps に入れてあるので、行き先をスマホ経由カーナビに落とし込み、あとはカーナビのいう通り進むが、随所で「この道は無理だよ〜」と笑わざるを得ない状況に遭遇する。そろそろとバックで戻り、ストリートビューも駆使して道を特定して、またおっかなびっくり進んでいくと、目指す先に大きな木が見えてくる、ということもあるし、ええー?木なんてないじゃん?と思った民家の蔭に、巨大な木が隠れていたりもするし、情報が古くてもう伐られていたりもする。おもしろい。そして大事にされているもの、瀕死のもの、粗末にされているもの、力強いもの、一本一本の木の訴えるものが強くて、ひたすら感嘆する。

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ちょうど桜が咲く前だったし、何より行き先がニッチ、というかディープだったから、内外の観光客にも全く遭遇せず、その点は快適だった。というわけで、今年の春の小冒険は終わり。まずはクロツグミを待つ。

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[写真撮影 : 2025/03 - 伊那各地] [photo data : 03/2025 - Ina District, Nagano, Japan]




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