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グリーンイグアナ - Green Iguana - Iguana iguana

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侵略種として世界中のあちこちで生息域を拡げているし、日本では哀れなことにペットショップにもたくさんいるらしいから、今更ここに写真を掲載することに若干の逡巡もあったが、それでも本来の環境で生きる本来のイグアナの姿を伝えるのも意味あることだろう、と考え直した。

スリナムでは水の近くなら結構ふつうにいる。首都パラマリボの公園でも、芝生の上をバタバタ歩いていたりする。しかし、この写真を撮ったコランティン川の上流では、原生林で暮らす。水の多い年で、本来5m幅くらいの川の両岸が水に深く浸かり、マングローブ林にも似た水没林になっている。視界には地面が見えない。

上は空。下は限りなく水面。周囲は深い原生林。光がきらきらと水に反射して、花が咲き、蝶が舞い、もはや天国みたいな、その本来の川筋を、ボートを漕ぎながらするすると辿って行くと、トキが飛び、コウモリがはばたき、そして、イグアナがダッパーン、ダッパーン、と空から落ちてくる(笑)。

Wikipedia にも書いてあるが、イグアナは「泳ぎがうまく、危険を感じると水に飛び込んで逃げる」のだ。泳ぎがうまいのはわかる。平和主義者なのもわかる。しかし、そもそもが優れた保護色であり、僕等は視認すら出来ていないのに、敵の機先を制するように、あるいは逆に存在を誇示するかのように、いちいちあの巨体を空中に投じ、大音響とともに、すざまじい勢いで水中に墜落するほどの意味があるか、いまひとつ疑わしい。

とにかく、ダッパーンという大音響が響き渡るたびに、皆がギョッとして、ああイグアナか、と安心する。僕等にはそういう動物であった。それにしても、万が一頭の上に落ちてきたら大事件だよなあ。

↓撮影するためには、とにかく先に見つけなければならない。そして、飛ぶ前に撮る。
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大小はあるが、でかい奴は少なくとも子供くらいはある。
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人間みたいな肢体に、素敵な模様。
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こちらを見ている。
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[写真撮影 : 2017/08 - スリナム 約150cm - イグアナ科 - 個人的博物館本館のイグアナ・アガマ・カメレオンなどのなかまのページへ]
[photo data : 08/2017 - Arapahu, Suriname - about 150cm (L) - Iguanidae - visit the main museum ("
Iguanas, Agamas, Chameleons and allies")]

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