pmnh wildlife portrait archive : other life forms

ヒラタグモ - A Disc Web Spider - Uroctea compactilis

背中のドクロ模様も鮮やかに、比較的大きなヒラタグモが台所の壁に張り付いていた。最初は可愛いとか言って喜んでいた理事に、図鑑を片手に習性を説明すると「ここに円盤住居を作るのか?」と複雑な表情をする。同じ場所に三昼夜、じっと固まって過ごした後、雰囲気を察したか、忽然と消えていった。 view photo...

ヤマアカガエル - Montane Brown Frog - Rana ornativentris

夏の喧騒から一息ついてしまうと、案外この季節は撮るものが少ない。渡ってゆく鳥にはちょっと遅い感じだし、冬鳥にはまだちょっと早いし、バッタやカマキリはいるけれども、もう何だか滅び去る寸前、というたたずまいで少々痛々しい。人間もカメラも少しくたびれてしまって気分転換や修理が必要だから、少し昔の写真を引っ張り出して再利用を試みることにした。たった五年前だが、この頃はまだフィルムで撮っている。一体フィルムでどうやって撮っていたのだろう? 何だか遠い昔のような気がする。
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コアシダカグモ - Sinopoda forcipata - A Huntsman Spider

ヤママユでもいるかな、と思って夜の散歩に出かけたが、山の集落の夜は実にくらくて、自動販売機すらない。仕方ないからいくつかある街灯を一つ一つ見て回ったけれど、クワガタが一匹いただけ。落胆しつつ、最後に寄った街灯の横にお堂があって、そこで中小の蛾を眺めていたら、柱の隙間から、ぬっとでかいものが出てきた。うねる脚、波打つ体毛、身のこなしは蜘蛛というよりどこか甲殻類を思い起こさせる。この大きさだから感心していられるが、人間くらいだったらそれはそれは恐ろしいことだろう。 view photo...

ニホンアマガエル - Japanese Tree Frog - Hyla japonica

ふと気付くと、葉の上にぺたっと張り付いている。見回すと一匹や二匹ではない。水気がちょっと足りないのか、カエルとしての輪郭を失って置物みたいになっているのさえいる。心配して葉をつつくと、魔法のように手足が生れてくる。まったく、アマガエルは面白い。

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マミジロハエトリ - Evarcha albaria - Mamijiro (=White-browed) Jumping Spider

ちょっと前までは、マミジロハエトリというと、地方に出かけた時に見かける種類と言う感覚だったのだが、最近は都内の、裏の公園でも多いのである。特に今年は出だし快調で、ほかのハエトリはほぼ皆無ななか、あちらこちらでぴょんぴょんと徘徊している。これは雌。 view photo...

ミナミアフリカオットセイ - Brown Fur-Seal / South African Fur Seal - Arctocephalus pusillus pusillus

骸骨海岸沿いの道のどんづまりにオットセイのコロニーがあるというから、ナミビアの内陸部から遠路はるばる砂漠を横断して、ここまでやって来たのだった。淋しくてワイルドな海岸には霧も立ちこめていたが、昆布の腐ったような強烈な匂いも立ちこめていた。でも、何となく白人よりは日本人のほうがこの匂いには耐性があるような気もするのだった。 view photo...

ヒメハナナガコウモリ - Lesser Long-nosed Bat / Sanborn's Long-nosed Bat - Leptonycteris yerbabuenae

アリゾナの生き物観察は昼も楽しいが、夜も楽しい。日が落ちて夕飯を摂り、辺りが静かになったらそっと宿を抜け出す。キツネ、ネズミ、ウサギ、スカンク、ミミズク、そんな連中に一通り挨拶を済ませて来たら、あとは部屋の裏でコウモリに遊んでもらう。

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