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イナヅマハエトリ - Pseudicius vulpes - "Inazuma (=lightning)" Jumping Spider

こんな都会の、コンクリートに固められて息が詰まりそうなところだけれど、家の近く、駐車場の脇に、一本の木、たぶんクヌギの木が生えていて、釘を打たれ、枝を伐られ、根の周りを固められたりしながら、辛うじて生きている。


あまりの酷い扱いに、一昨年だったか、芽吹きが遅かったので、もうダメかと落胆したくらいなのだが、この木のぼろぼろになった表皮、暑い夏には心地よく繁る葉、そして何より、泣くようにぽろぽろと流す脂は、昆虫や小動物を惹きつけて、僕には貴重なスポットになっている。

キセルガイはいるし、ハエトリグモにしても、アオオビやイナヅマなど、近所では珍しいものがここにいる。夜はゴキブリが集っているし、そのゴキブリを追ってか、メタリックブルーのセナガアナバチもよく来る... と書いても却って印象を悪くしそうだから、もう少し一般受けしそうなモノも書いておくと、夏には、クワガタも、カナブンも、ケシキスイも集っていて、スズメバチやキマダラヒカゲと覇権を争っている。

場所は、誰にも教えてあげない。


[写真撮影 : 2009/05 - 東京都杉並区 - 5mm - 個人的博物館本館のハエトリグモのなかまのページへ]
[photo data : 05/2009 - Tokyo, Japan - abt. 5mm - visit “Jumping Spiders” (main museum page)]
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