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マルミミゾウその2 - African Forest Elephant #2 - Loxodonta cyclotis

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象牙のために密猟されるアフリカゾウの DNA を調べることにより、密猟のルートに関する情報が得られる、という記事を面白く読んだので、その関連でガボンのアフリカゾウ(マルミミゾウ)写真を数枚。
記事によると、以前はコンゴ民主共和国(昔のザイールの方)とザンビアが主な供給源であったが、コンゴ民主共和国東部ではゾウがいなくなり、ザンビアに対する国際的な圧力が高まったことから、2006年以後はタンザニア南東部〜モザンビーク北部のサバンナ、およびガボン〜コンゴ(小さい方)〜中央アフリカにまたがる森林地帯の二つのゾーンが供給源になっているという。ほんとにヤレヤレだ。

↓ Forest Elephant (アフリカゾウの亜種)は、やや小型で耳が丸く、名前の通り森林に住んでいる。ぐちゃぐちゃの湿地が結構好き。象さんというとやさしいと思われているが、森の殿様だ。逆鱗に触れると、触れなくても近くにいるとめちゃくちゃ怖い。もちろん、怖いだけでなくて命の危険がある。

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江戸時代などの象の絵をみて下手だなぁ、と思っていた自分を恥じる。絵の通りだ。
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これは子連れで、注意深く行動してはいたのだが、刺戟してしまったためにチャージされて寿命が縮まった。チャージされる、つまり、パオー、と威嚇しつつ、全力でこっちに向かって走って攻撃してくるのだ。そういう時は慌てて逃げるな、相手は目が悪い、木の後ろに隠れろとか聞いていたが、そんなことが咄嗟に出来るほど人間ができていないのだった。(写真はチャージする直前。ガンを飛ばしているところ。)この時の旅行では、二回チャージされた。

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これはチャージされなかったが、すぐ先の薮の中に潜んでいた。あんなでかいもの、と思うが、そこは森の生き物、潜んで気配を消されるとセンサーの鈍った都会育ちのサルなどには全く検知できない。二回目にチャージされた時も、え、まさかこんな薮から、というところから飛び出してきたのでたまげた。ごめんなさいごめんなさい、と命からがら逃げた。

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↓なかなか大きさが表現できないが、まぁ、こんな感じです。
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うれしそうにばしゃばしゃと
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2020/10 : 種への格上げに伴い、学名などを修正しました。

[写真撮影: 2007/08 - ガボン - 体高2m+ - 本館での熱帯林の哺乳類のページへ]
[photo data : 2007/08 - Gabon - Shoulder Height 2m+ - go to "t
ropical forest mammals" page in the main site]
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