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ヤマラッキョウ - Thumberg's Chive - Allium thumbergii

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10月になって、よくあるく道の足許、薮の脇のところに、見慣れないつぼみが唐突に出ているのに気付いた。

花火のように一点から放射状のつぼみを出していて、全体として直径3cmくらいの、鞠のような球形になっている。色は紫と言うか、群青と言うか、薄群青のような青に、からし色の葯。茎や葉は細く貧弱。野の花にしては派手でアンバランスだし、人家に比較的近い場所でもあったから、どうせ園芸種だろうと勝手に決めて、それでも花の成育を見守った。

それからだいたいひと月、なかなか日もちのする、粘り強い花で、ゆっくり、少しずつ咲いて、最後に緑色の実を付けた。一篇の映画を観終えたような気分で、枯れて行く花を見送る。園芸種ではなくて、ヤマラッキョウというらしい。ラッキョウは好きな食べ物ではないが、この花は特徴のある、きれいな花だと思った。


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時系列ではなくて、並びは順不同です。

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写真撮影: 2021/10 - 長野県 - 花序径約3mm - 高さ約30-50cm - 個人的博物館本館の「ラン・アヤメ・ヒガンバナのなかま(キジカクシ目)のページ」へ]
[photo data : 10/2021 - Nagano, Japan - umbel diameter approx 3cm - height 30-50cm - go to "
plants & fungi" in the main site]
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