ガビチョウ - Chinese Hwamei - Leucodioptron canorum
04/15/18 23:42 category : babblers
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原産地は中国で、いわゆる侵略的外来種である。すでに箱根の笹原は15年前にこいつらが占拠していたし、ここから県境を越えて都会の方角へ15kmくらい下りていった別荘地の辺りでは10年くらい前に到着をしたのを知っていたから、とうとうやって来てしまったか、という重い気持ちになる。
とは言っても、基本的に南方系の種類であるし、根雪になると採餌できないだろうから、冬は越せないのではないかな、という気持ちが半分、一方でしぶとい奴らであるから、したたかに生き延びるのではないかな、というあきらめも半分。
結果として、このカップルは生き延びた。彼らにとって運の良かったことは、今年は二月に全然雪が降らなくて、根雪の期間が短かったことが挙げられる。寒さも例年よりは若干暖かめではあったが、マイナス15度近くまでは下がる日もあったから、基本寒さへの耐性は備えているのだろう。
それでもここひと月ほど姿が見えなかったから、移動したかな?と思っていたのだが、雪の舞った次の日、四月らしい陽射しの眩しい午後に、彼らのテリトリーを訪問してみると、健在だった。 人の高さくらいの潅木で雄が囀り、やや下に位置した雌が唱和する。声量が大きいし、クロツグミのようなフレーズも入れて、なかなかの達者ぶり。これで、ゲコゲコともギギとも聴こえる変な音を出さなければ、美声の持ち主と言ってよいが、変な音が夫婦間のコミュニケーションには重要な感じなので、まぁ致し方ない。
しばらくぼけっと見ていたが、飼い鳥になっていたくらいだから愛嬌のある姿だ。エジプトの壁画みたいな化粧が目の回りについていて一見チャーミング(ガビチョウのガビは画眉で、その北京語読みが Hwamei)だが、よくよく見ると、意地の悪そうな目でもあり、この辺はメジロに通じるものがある。そう言えば、メジロのグループは最近の DNA 分析で、ガビチョウにより近縁とされたのだった。
ともかく。寂しい笹原にあって冬を堪え抜き、夫唱婦随で喜びを歌い上げる姿を目にしては、出て行けとも言えまい。まぁ致し方ない。
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体をひょいひょいといろんな方向に伸ばし、尾をひらき、目をつぶり、開けて、あとはうたう。
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[写真撮影:2018/04 - 長野県 - 体長約23cm - 個人的博物館本館のチメドリ・ガビチョウのページへ]
[photo data : 04/2018 - Nagano, Japan - about 23cm - Leiothrichidae - visit the main museum ("Babblers, Laughingthrushes & relatives")]
とは言っても、基本的に南方系の種類であるし、根雪になると採餌できないだろうから、冬は越せないのではないかな、という気持ちが半分、一方でしぶとい奴らであるから、したたかに生き延びるのではないかな、というあきらめも半分。
結果として、このカップルは生き延びた。彼らにとって運の良かったことは、今年は二月に全然雪が降らなくて、根雪の期間が短かったことが挙げられる。寒さも例年よりは若干暖かめではあったが、マイナス15度近くまでは下がる日もあったから、基本寒さへの耐性は備えているのだろう。
それでもここひと月ほど姿が見えなかったから、移動したかな?と思っていたのだが、雪の舞った次の日、四月らしい陽射しの眩しい午後に、彼らのテリトリーを訪問してみると、健在だった。 人の高さくらいの潅木で雄が囀り、やや下に位置した雌が唱和する。声量が大きいし、クロツグミのようなフレーズも入れて、なかなかの達者ぶり。これで、ゲコゲコともギギとも聴こえる変な音を出さなければ、美声の持ち主と言ってよいが、変な音が夫婦間のコミュニケーションには重要な感じなので、まぁ致し方ない。
しばらくぼけっと見ていたが、飼い鳥になっていたくらいだから愛嬌のある姿だ。エジプトの壁画みたいな化粧が目の回りについていて一見チャーミング(ガビチョウのガビは画眉で、その北京語読みが Hwamei)だが、よくよく見ると、意地の悪そうな目でもあり、この辺はメジロに通じるものがある。そう言えば、メジロのグループは最近の DNA 分析で、ガビチョウにより近縁とされたのだった。
ともかく。寂しい笹原にあって冬を堪え抜き、夫唱婦随で喜びを歌い上げる姿を目にしては、出て行けとも言えまい。まぁ致し方ない。
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体をひょいひょいといろんな方向に伸ばし、尾をひらき、目をつぶり、開けて、あとはうたう。
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[写真撮影:2018/04 - 長野県 - 体長約23cm - 個人的博物館本館のチメドリ・ガビチョウのページへ]
[photo data : 04/2018 - Nagano, Japan - about 23cm - Leiothrichidae - visit the main museum ("Babblers, Laughingthrushes & relatives")]
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