pmnh wildlife portrait archive : others

ツキノワグマ - Asian Black Bear - Ursus thibetanus

1608tsukinowaguma01_w
久しぶりに熊を見た。しかもツキノワグマなんて何十年ぶりだろう。おかげでまことに楽しい日だった。

秋にちょっとした山に行くことになり、少しずつ体力増強に励んでいるのだが、全然追いつかず、困っている、のは別の話として、ともかくトレーニングの一環として近場の山に上がった。人の多いところは早々に通過して、静かなところを進む。

若い時と違って体力はないが、知識は多少増えている。森の中に珍しい花が咲いていればだいたいの見当もつくし、秘かに飛んでいるキラキラした蝶がミドリシジミの仲間であるくらいのことは今ならわかる。ちょっと気を良くして、ああやっぱり一人の山はいいなあ、とか心中ひとりごつと、20mくらい右後ろでいきなりガサガサと大きな音がしたので身構えた。

何にせよ、いきなり動いてカメラを構えると飛んで逃げていくことが多いから、体を動かさず首だけまわす。姿は見えないが、笹藪に何かいるようだ。音の大きさからして大物。場所から言えば、鹿カモシカか。イノシシではあるまい。待つことしばし。見ていると、方針が決まったようで、笹藪の斜面ををがさごそ去っていく。ただ姿は見えない。笹藪のなかを、体を低く保って登って行くのが、大きな音と、笹の揺れでわかる。

鹿ならぴゅうと叫んで仲間と跳んで逃げるだろうし、カモシカなら首を上げてこっちを見ているだろう。ああさてはクマだな!と悟る。写真が撮れるとしたら、歩みを止めて、こちらの様子を窺う時だけ、あとはとにかく集中してレンズ越し、笹の揺れを追う。止まった、なんか黒いのあれ頭かな?シャッター、シャッター、シャッター。

クマが去った後、カメラを確かめると、一枚だけ、ちゃんと頭が写っていた。カメラ君GJ、ありがとう。

1608tsukinowaguma01


それにしても、月の輪熊というのはよい名前だな。

[写真撮影 : 2016/08 - 長野県 - サイズ不明、100-150cmくらい? - 個人的博物館本館の温帯林・寒帯林のほ乳類のページへ]
[photo data : 08/2016 - Nagano, Japan - abt.100-150cm ? - go to "
Wild and domestic mammals found in temperate & cold woodland" in the main site]
[Sleeker_special_clear]