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[這いずり日記] 一段落してしまった。「水」の巻〜長野方面2017/夏その1a

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前回変なところで切ったので、ちょっと調子が狂ったが、ともあれ3週間ぶりに東京に戻った。


去年は去年で、サンコウチョウが出てアカショウビンが出てすばらしいすばらしいと興奮しながら書いていたが、その意味では今年も十分素晴らしい。サンコウチョウは近くに居着いたと見えて、三、四日にいっぺん朝方小屋の周りに遊びにくるし、アカショウビンは小屋の近くの林を寝ぐらにしているようで、毎朝きっかり4時過ぎにあの独特な鳴き声をあたりに響かせている。コルリも数か所で存在を伝えて来る。もうカッコウもホトトギスも満遍なく入ってきた。今年キビタキに勢いがないのは、多分葉の出るのが遅くて、渡りのタイミングとミスマッチがあったせいではなかろうか。

5月の末に巣立ちがが始まって、クロツグミが3日ほど啼くのを止めたり(昨年のキビ太郎と同じだ)男やもめのオオルリが常駐しだしたり、それなりに動きがある。鳥の世界には全体に「一息ついた感」「手慣れた感」が急速に広まってきていて、まだ思い出したように囀るとはいえ、ひと月前の健気、真摯はもはや失われた。気だるい夏の始まり。植物の繁茂は哺乳類にも落ち着きを与えていて、小屋の前では野うさぎの夫婦がのんびりと草を食むし、その向こうでは鹿がぼけっとこちらを眺めていることもある。

山をベースにしていると、一回の滞在中に咲いた花がそのまま散るということがあり、ニューエントリーのものがもう散っていたり、絶賛開花中のリストもなんだかピンと来ないが、とにかく今年は短期間にぎゅっと慌てて皆が咲いた。「寒い地方では、タラ芽もヤマウドも一緒に芽をふいてきますが、鎌倉のように暖かいところでは、ヤマウドはタラ芽が終った頃に、選手交代とばかりに芽をのばしてきます」と、甘糟幸子さんが書くその通り。今年は寒い地方の春だったのだ。なお、心配していたイチリンソウは無事に咲いた。ただ、基本、春の花の季節は終わったのだなと。

[間もなく終了] ニリンソウ、ミツバツチグリ、サクラソウ、ムラサキケマン、イチリンソウ、ズミ、クルマバソウ、ラショウモンカズラ、ケヤキ、オニグルミ、アケビ。
[開花中] カキドオシ、西洋タンポポ、ヒメオドリコソウ、ボケ、コハコベ、タネツケバナ、シバザクラ園芸種、未同定ヤナギ、セントウソウ、ヒメカンスゲ、ヘビイチゴ、未同定キイチゴ、ホソバノアマナ、ヤマブキ、オドリコソウ、オオジシバリ、クサノオウ、アメリカオニアザミ、ササバギンラン、ギンラン、マイヅルソウ、ベニバナイチヤクソウ、キショウブ、オオヤマフスマ、イボタノキ(四本見つけた)、ムラサキツユクサ、コンフリー、クリンソウ、ハルサキヤマガラシ、フタリシズカ、ウマノアシガタ、ヤマツツジ、フジ、ヒメフウロ、ミズキ、侵入種スミレ、シロツメクサ、アカツメクサ、ハルジオン、ヤブデマリ
あと色々未同定のものなどあり。

今回は上述の理由によりイレギュラーだが、まずこの二週間分の水の巻から。

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同時期、前半の地の巻はこちら
同時期、後半の地の巻はこちら




[写真撮影 : 2017/05 - 長野県] [photo data : 05/2017 - Nagano]
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