pmnh wildlife portrait archive : travelog

[這いずり日記] 山の正月「火」の巻〜長野方面2017/冬その1c

1701ttzw1_f0244_w
最後に火篇。なぜここに火が出てくるかというと、正月の終わりに、小屋のある地方ではどんど焼きという行事があるからだ。前にも写真を載せたことがある。


地元の行事だから立ち会うのはちょっと気後れがするのだけれども、繭玉で飾った柳の木をこさえて、勇気を出して参加させてもらうと、清酒が振る舞われて、まゆ玉のおいしいのも食べさせてもらえる。ありがとうございます。

村外れに大きな木の櫓の如きものを建て、杉の葉や達磨、正月飾りを重ねて、厄年の者が火をつけ、燃やす。挨拶はおめでとうございます、だ。火とともに正月神にお帰りいただくという趣旨のようだが、飼いならされていない野生の火が立ちのぼって達磨や飾りを一気に燃やし尽くすから、見ていて迫力がある。

それも単なる迫力、というものではなくて、祭の本来の力、ご先祖様が見ていた本当の火、そういうものに僕等を迫らせる力がある。だからもちろん、じっと見ていると怖い。都会のゆるくて楽しい、なくても一向に差し支えないような祭とはだいぶ違う。

親父の若い頃まで、おんぼ焼きと言って(言葉が似ている)、死人があると耕地のところで燃やしていたそうだが、それもこういう種類の火だったろうか。

水の巻は
こちら、地の巻はこちら

1701ttzw1_f9806
1701ttzw1_f0397
1701ttzw1_f0453
1701ttzw1_f0513
1701ttzw1_f0520
1701ttzw1_f0353
1701ttzw1_f0244
1701ttzw1_f0248

↓燃やす前。櫓がふたつ見える。
1701ttzw1_f4258

場所場所で若干の流儀というかスタイルがある。この集落ではこうやって吊るしていた。
1701ttzw1_f8500


[写真撮影 : 2017/01 - 長野県] [photo data : 01/2017 - Nagano]
[Sleeker_special_clear]