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[這いずり日記] 長野方面 2015/早春その1

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芽は出ていないし、花なんてもちろん咲いてない。だから春が来た、とはとても言えないが、もうすぐ春だ、という気配はもう山に満ちている。

根雪の最前線はまさに小屋の前を通過しているところで、帰る前に見渡すと、もはや3割は地肌が露出している。それが300mほど歩いて谷を下ると、半々。一キロ先の村に出れば既に雪の方が3割くらい。もちろん頻繁に雪は降り、また積もるが、太陽さえ出れば猛然と融けていく。陽射しが強いから、雪も雪というよりはもはや残雪に見える。

生き物も敏感に反応していて、気の緩みといったら失礼だが、浮かれてきているのが伝わる。
アカゲラはドラミングをはじめたし、色気づいたコガラは翅を震わせて追っかけっこし出した。アトリは渡りを控えて大群になりつつある。谷筋に生命力に溢れた雄のカモシカを一頭。もう少し上流で、真っ赤に燃えたヤマドリの雄を一羽。葉が出ていなくて、生き物が浮ついている季節は観察の最適期でもある。

僕がいない間、東京では毎朝
ウグイスが谷渡りをしていたというから、やはりもう春は間近。まだ総括するには早いが、このままなし崩しに春が来るなら、今年の冬は、雪も多く降ったが、総じて天気が良く、気温もあまり下がらなかった、ということになるのだろうか。

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[写真撮影 : 2015/03 - 長野県] [photo data : 03/2015 - Nagano]
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